建築事務所に住宅の設計を依頼したときの設計料の話
今回はお風呂の話です。
住宅のバスルームの設計について、私の今までの設計方針は、
・バスルームは可能な限り広めに
・手入れが楽であること
・窓は広く
・充分に換気出来ること
・冬に寒くないこと
でした。
※自宅のお風呂はこのタイプ。パナソニック電工のもので、浴槽の形が少し変わっている。子供と一緒に入る人に、おすすめです。
個人的にはシンプルで丈夫なものが良いと思っていますので、あまり凝った設備は必要ない、明るく広く、手入れが簡単なのがベストと思っていたのですが、最近、どうもそれだけじゃないらしいと感じ始めています。
住宅のバスルームというのは、個人の好みが強く反映されるものです。
生活パターンやお風呂での過ごし方は、多種多様です。
住み人にとっての「最適なお風呂」「欲しい設備」というのは、かなり違ってくるようです。
最近出会った例でいうなら・・・
◆浴室暖房乾燥機の使い方
システムバスでは人気の設備ですが、私はあまり重視してきませんでした。
理由は、自宅に付けていても、ほとんど使わなかったから。
浴室乾燥は風呂場を乾かすだけには大げさだし、洗濯物を乾かそうとするなら力不足(湿気が抜けにくい)。
暖房機能も、お湯を張ったお風呂に入ってしまえば、あまり必要を感じない。
・・・しかし、バスルームのリフォーム工事で設置した先で、「浴室暖房を使えば、一年中シャワーでも大丈夫」という話を聞きました。
寒い時期にシャワーを使いたいとき、浴室暖房を使うと、暖かく入ることが出来る。
確かに、冬でも朝にちょっとだけジャワーを浴びたいと思うことがありますが、入る前後の寒さを考えるとなかなか躊躇います。
そうかといって浴槽に湯を入れるのは面倒・・・こういうときに浴室暖房を使うのだそうです。
浴室暖房を上手く使えば、一年中シャワーでも寒くない。生活パターンの違う小家族では特におすすめらしいです。
暖房をそういうふうに使うとは知りませんでした。
◆浴室テレビ
これも個人的に必要性を感じていなかったのですが、友人の一人に言わせると「絶対必要な設備」だそうです。
実際、彼の家は分譲マンションのとき浴室テレビをオプションで付けていて、自宅を新築しても当然付けていました。
普段はそんなにテレビを見てないのに何で?と思いますが、くつろぎのスペースには必要なものらしいです。
バスルームで過ごす時間というのは、個人個人で違うもので、理屈では判断出来ません。
・・・これらはどちらも、住む人次第、使い方次第で必要な設備が変わってくる例でした。
◆猫足バスタブ、檜風呂など
猫足というのは、下の写真のようなものです。
※写真はサンワカンパニーのバスタブです。
見た目は良いのですが、掃除しづらいし、体がすべって安定しない・・・でも、「絶対これが欲しい!」という人はいるでしょう。
檜風呂。
※写真は飛騨高山 田島産業の製品です。
これも、香りは最高ですが、手入れなどを考えると、なかなか難しい。
猫足バスタブも檜風呂も旅先で入ったことがありますので、その良さはわかります。
しかし、手入れや掃除などを考えると、自宅で使うのは難しいと思っていました。
それでも「どうしてもこれが欲しい!」という人はいるでしょう。
その情熱さえあれば、メンテナンスの問題などは些細なことなのかもしれません。
お風呂で過ごす時間というのは、最も自由な時間なのかもしれません。
そこには決まった形というのは無いのかもしれません。
家を建てる中で最も自由な部分というのは、バスルームなのかもしれませんね。



