住んでからわかる失敗、イライラポイントとは【シャワーに関する不満】
「神戸の建築士から関西で家を建てたいと思っている人へのアドバイス」第三回です。
※関連コラム「神戸の建築士から関西で家を建てたいと思っている人へのアドバイス」
土地探し編
土地購入編
建築会社選び編
見積編
施工編
費用編
完成編
土地を探すのは家を建てるためですから、購入を決定するにはどんな家が建てられるのかということをちゃんと知っておく必要があります。
不動産情報に載っている基本情報としては「面積」や「価格」「交通情報」などの他に「地目」「用途地域」「建ぺい率」「容積率」などがありますが、この中でどんな家を建てられるのかで重要なのは、やはり「建ぺい率」と「容積率」でしょう。
建ぺい率が50%なら、土地の半分までしか家を建てられませんし、容積率が150%くらいなら、実質2階建てが限度だと思います。
その他、最高高さ制限、斜線規制(隣地、道路などからの斜め方向の高さの制限です)、隣地との距離の制限や、地域によっては外壁や屋根の色の規制があるところもあります。
基本的な情報は物件情報として掲載されていますので、そこで確認してください。
そして、これらを一通り調べた上で、どんな家が建てられそうなのか、出来れば簡単な住宅プラン図を描いてみるのが良いかと思います。
住宅のプランを描くとなると、これは流石に不動産屋さんの仕事ではありません。
建築士の仕事ですね。
出来れば、土地を決める前段階で、相談が出来る建築士を探しておくのが良いでしょう。
(建築する工務店が先に決まっている場合は、工務店に相談するのも良いでしょう)
家を建てる専門家に相談することが出来れば、「建ぺい率」「容積率」などの基本情報だけでなく上下水道の引き込み状況や、ガスや電気の引き込み、道路幅員からの建築費用の概算(道路が狭いと高くなる)など、いろいろな面からの調査をして貰えると思います。
※ハウスメーカーでもプランニングなどはやって貰えるのですが、窓口となる担当者はどうしても営業担当になるので、専門的な調査が弱い印象がありますね
また、旗竿地や狭小地など、値段は安いんだけど何か特殊な条件のある土地を格安で手に入れるのでしたら、購入前に建築士のアドバイスが必須なのではないかと思います。
建てられる家が解らずに、格安物件を購入するのは危険です。
購入後の計画をしっかり立ててから、契約に臨んでください。
写真は地盤調査(標準貫入試験)を準備している様子です。
その他、購入前の事前調査に関する、ちょっとしたお話を書いておきます。
◆不動産取引で使う土地の図面、面積は、必ずしも正確であるとは限りません。
登記図を参考にしている場合、メーター単位でずれていることもあります。
そのため、購入後に測量をし直さないと家が建てられない場合も多くあります。
図面の正確さについては、不動産会社の担当者に、よく確認しておくことが重要です。
◆地盤の状態も重要です。
軟弱地盤の場合、基礎工事で思わぬ出費がかさむ場合があります。
実際に家を建てる前には地盤調査を行いますが、出来れば購入前にある程度の情報を知っておきたいところです。
この場合の裏技として、地盤調査会社に近隣の地盤調査データを見せて貰うという手があります。
これは建築士あるいは不動産会社の「コネ」が必要ですので、いつでも可能である訳ではありませんが・・・
・・・やはり購入前に、気軽にアドバイスを貰える建築士がいると安心だと思いますね。



