学校と地域と子育てと。「命の尊さ」はどうすれば学べるのか。
先日、2才の男の子と、ソファーの背もたれから、窓の外を覗き込んで見ていたときの話。
「落ちないでね。」と言って背中を支えると、「先生も落ちないでね」と、私の背中に小さな手が伸びてきました。
その子は単に、おうむ返しで同じように言ったのかもしれません。私の真似をして同じように背中に手を回してくれたのかもしれません。けれど、言葉の中にある「先生も」の一言は、しっかり私に向けられたものだと確信出来ます。
ほんの一瞬の出来事ですが、その手がとても温かく、心の中心まで真っ直ぐに染み込んで来た声に、暫くホワホワとした感覚に包まれ幸せでした。
「思いやりのある子に」「人の立場にたって考えられる子に」…
誰もが願う理想かもしれません。
子どもに向けた言葉や、行動がそのまま、子どもからかえってきたときに何を感じるのか…。
無意識に話す大人の言葉から、子どもは何を学んでいるのか。
今一度振り返る機会を与えられた気がします。