コックもしくはヒンジングが遅れると、正し位置に上がりません

深田洋史

深田洋史

テーマ:スウィングの分析

スウィングの分析
久々のラウンドで、実戦感覚を取り戻したいNさんの場合

Nさんは50代半ば。長身でやや痩せ形です。
お仕事の都合で半年以上ラウンドができていないということで、インドアのレッスンに何度か来られた上でラウンドレッスンに参加されました。
いきなりラウンドレスでスウィングを直すのは難しいということを良く理解されており、スウィングの修正は通常のレッスンで・・・と、なりました。
なおNさんは左利きです。いつもと左右が逆になりますのでご注意ください。
また私も文中で左右を取り違えて書いてしまうかもしれません。
どうかご容赦ください。

では解説していきましょう。

1では白い枠で囲った部分の手首が少し伸び気味です。
もう少しコック、あるいはヒンジングを早めにした方がいいでしょう。
ところが2では、右腕が地面と平行になったところで手首が直角になっています。
形としては素晴らしいのですが、1で遅れたものを2で立てるような動きになっているので、自軸が赤い線の所ではなく青い線の所にあります。
これは上体の捻転で上げているのではなく、手で上げているから左肩が支点になってしまい、遅れているのです。
3でもいい形で左に載っていますが、左ひざが開いてしまっているのが分かるでしょうか?
これもやはり最初のコックの遅れからくるものです。

4では、最初のヒンジングの遅れから左肩が支点になってしまった結果、ヘッドがクロスに入ってきてしまっています。
それでも5では立て直して、右手の甲とフェースの向きが一致しています。(白い枠で囲った部分)
体の回転もきれいに動いていますね。(緑の矢印)
6ではやはり少し振りかぶり過ぎたせいで、体の回転の動きにクラブが追い付かず赤い線の所にあるはずの軸が青い線の所にとどまっています。

7では振り遅れ気味ではありますが、緑の線で示したように左腕が地面と平行の所まで下りてきたときに手首の角度がほぼ90度に保たれています。
ひざの送り(ニーアクション)もできていますね。(緑の矢印)
ただ惜しむらくは8でシャフトが寝てきてしまっていることです。
これはやはり最初のヒンジングの遅れのミラーですね。(ミラーとは、テイクバックの動きとダウンスウィングの動きがほぼ対称になることを指します)
しかしこれは小さなエラーです。9をご覧頂くと黄色い線で示したスウィングセンターがキチンとグリップエンドを指しています。
シャフトのしなりも十分ですね。よくタメができています。

10ではヘッドが良く走っているのが分かります。
ただやはり8でシャフトが寝て入ってきたせいで、軸が赤い線のところにはなく、青い線で示したように斜めにかしいでいます。
だから左の手のひらが上を向いているのです(白い枠で囲った部分)
その分11では体重が左に残り、クラブを巻き込むような形でのフォローになってしまいました。
12では軸が左に残り、クラブを巻き込んでいるのが良く分かります。

Nさんのちょっとしたエラーは、テイクバックの始めでヒンジングが遅れたことです。
これさえ気をつければ、体の動きも腕の動きも何の問題もありません。
事実、この時のショットはややフックしたものの250ヤードくらい飛んでいましたし、フェアウェイも外していません。
久しぶりのラウンドでしたが、お教えしたことはきちんと覚えておられましたし、体も動いていました。
これからまた再始動して、ラウンドを廻られるNさんお今後が楽しみです。

いかがでしたか?
皆さんも『久しぶりのゴルフだけど、大丈夫かな?』と不安に思われましたら、是非オーシャンゴルフアカデミーをお訪ねください。
まずはお気軽に無料体験レッスンにお越しくださいね。

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深田洋史
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深田洋史(スポーツインストラクター)

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