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夏場のラウンドの水分補給と熱中症対策

2018年5月18日 公開 / 2021年3月1日更新

テーマ:熱中症対策

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: 熱中症 対処熱中症 予防

夏場のラウンド
熱中症と給水の重要性

そろそろ暑い季節になってきましたが、皆さんラウンド中の給水は十分摂っていますか?
今回は、夏場のラウンドにおける熱中症と給水の重要性について書いてみたいと思います。
今までにもいろいろなところで書いてきていますので、またか?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、大切なことですので飽きずにお読みくださいね。
まず最初に申し上げておきますが、『のどが渇いたな』と思った時点で、既に脱水状態を起こしています。
ゴクゴク飲むような状態にまで脱水が進むと、パフォーマンスは30%以上ダウンしてしまいますのでご注意ください。

熱中症とは、簡単に言ってしまえば『体内の水分が足りなくなり、熱を体外に出せなくなって起こるもの』です。
汗をかいて体温を下げるわけですが、この汗のもととなる水分が不足し、体温調節機能が働かなくなってしまうわけですね。
では単に『水を飲んでいればいい』のか?といえば、そう簡単なものでもないのです。
水だけだと、体液(血液等)の濃度が下がってしまい、却って高張性脱水という症状をひ
き起こしてしまうからです。

ではどうすればよいのか?まずは水分の種類についてです。
いわゆるスポーツドリンクを飲むことが一番手軽にできることでしょうね。
しかし、それだけでは済まないのが熱中症のやっかいなところなのです。
スポーツドリンクを飲みなれていない方が、いきなりゴクゴク飲んでしまうと、お腹が緩くなったりしやすいです。
それとスポーツドリンクには各種ミネラル類が入っていますが、塩分については必要量に対して少ないと思います。
塩分不足だと、足がつる=こむらがえりを起こしやすくなります。
また体のだるさが取れにくくなってしまいます。
対策としては、スポーツドリンクは半分の濃さにして2本に分ける。
塩の粒(食塩等でOK)を持って行き、途中で舐める。
これらが必要だと思います。

次に量についてです。
意外と知られていませんが、1ラウンドでかく汗の量は、気温や個人差がありますが、成人男子で2Lと言われています。
ですから、ラウンド中に2Lの水分を補給する必要があります。
『そんな2Lも飲めるか!?』と思われるかもしれませんが、テーィインググランドでひと口。
セカンドショットを打って、カートで移動中にひと口。次のティーインググランドで・・・と飲んでゆけば、だいたいハーフで1L飲み終わるはずです。
目安としては、茶店のトイレで普段通りの濃さと量の排尿があるかどうか?です。
濃すぎたり、少ない場合は水分不足をきたしていると考えて差し支えありません。

私が実際に持参しているものをご紹介しましょう。

お茶(660ml)が2本。スポーツドリンク(500ml)が2本。塩の粒のケース。
ゼリー状の食物。エアーサロンパスとコールドスプレー。
さらにこの時は、塩味が強めのドリンクも持って行っています。

なぜコールドスプレーがいるのか?といえば、発汗だけでは体温を下げきれない状態の時もあるからです。
私も実際に経験しましたが、湿度が高すぎて、これだけの水分補給をしているにもかかわらず、体温が低下せず、熱中症になりかかりました。
そういう時のためにコールドスプレーがあると安心です。
首筋、脇の下、鼠径部にスプレーしてやると、強制的に体温を下げることができます。
重いと思わず、夏場には用意していかれた方がいいでしょう。

最後に摂取する水分の温度です。
暑い時には冷たいものがのど越しも良く、美味しいですよね?
しかし、キンキンに冷えたものは却ってよくありません。
お腹の中に冷たいものが急に入ると、体は体温が低下しすぎたと判断し、体温を上げようとします。
体温を下げようとしているのに、これでは逆効果です。
ですから『凍らせたペットボトル』から徐々に溶けだすお茶を飲むとかは危険です。
できれば常温がいいですが、さすがにきついでしょうから、少しだけ冷たい程度にしておいてください。
具体的な数字を言えば、水温14度以上。1Lのスクイズボトルに製氷皿の氷を2~3個程度。見た目で言えば、スクイズボトルの表面が汗をかかない程度の冷たさです。

最初は重くても、帰りには飲み干して軽くなります。
面倒くさがらずに、十分な量と種類の飲料及び体に必要なものを持って行ってください。
またラウンド中のビールはもってのほかです。
利尿効果が高いうえに、アルコールを分解する時に大量の水分を必要としますから、自分から熱中症に向かってダイブするようなものです。
プレーの途中で飲酒するようなスポーツは他にはありません。
観戦するだけなら結構ですが、自分がプレーする時はやめておきましょう。

さぁ夏本番に向けて、十分に準備をし、存分に楽しみましょう!

この記事を書いたプロ

深田洋史

ゴルフレッスン&クラフトのプロ

深田洋史(Craftsman Golf Shop Ocean CLUB)

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