ゴルフスウィングの上達に ミスは不可欠です
今回のラウンドレッスンは、Mさんご夫妻です。
嬉しいことに、ご主人は久々の好スコア。そしてなんと奥様はベストスコアが出ました!
ではいつものようにスウィングの分析をしていきましょう。
Mさんご夫妻は、初めてのラウンドレッスンでしたので前回との比較はありません。
(赤い線は本来あるべき位置。青い線は実際の位置を示しています。紫の線は注目してほしいポイントです)
1では、チョッと右ひじを絞りすぎています。
なので右手が窮屈になってしまっていますね。
2でわかるのは、上体の捻転は充分なのですが、右ひざがつぱってしまい上体が上に伸びあがって体重が右に載り切れていません。
なので3では、左腰が左に逃げるいわゆる『スウェイ』になっています。
しかし、紫の線の部分をご覧いただきたいのですが、左手の甲とフェースの向きがほぼ一致しています。
これは大変素晴らしいところですね。
4では3のスウェイが原因で、左に振りぬくだけのスペースがなくなってしまい、2の対称で上体が伸び上がり左肩が上がってしまっています。上下動してしまっているスウィングです。
フェースを見ていただいてもわかる通り、球は右に飛んでいきました。
5・6での赤と青の線のズレがスウェイを物語っています。
また6の紫で囲った左足ですが、かかと体重になって開いているのが分かります。
悪い点ばかりを列挙しましたが、しかしMさんはこの日レッスンで学んだことを充分に発揮し、一発のOBもなく46:44の90でラウンドされました。
ご本人曰く『今までよりうんと飛んでいますし、全然曲がりません』とのことでした。
また『こんな安定したスコアでラウンドできたのは本当に久しぶりにです』とおっしゃっていました。
この日のラウンドレッスンで見えたのは、この上下動になる動きを制御すること、転がすアプローチをマスターすること、そしてバンカーショットを修正することの3点でした。
次に奥さんのスウィングです。
奥さんの悩みは飛距離でした。
『150ヤード飛ばしたい』がご自身の希望でしたが、結論から言えばこの日の平均飛距離は150ヤードを超えていました。
チョッと足幅が広いですね?でも1の紫線を見てください。グリップエンドが腰の位置でシャフトが地面と平行になっています。
また手の甲も正面を向いています。
だから2ではグリップエンドが肩のところに来た時に、キチンとシャフトが立っています。
ただ惜しむらくは赤のところまで来ていてほしい体重が、青のところまでしか動いていません。
3でも捻転は充分ながら、右に載り切れていないのが分かりますね?
4では、右に載り切れていないからリリースが速くなってしまっています。赤と青の差がそれを物語っており、そのことが次の5で左に振りぬくスペースのなさにつながっています。
5では左ひじが抜けてしまっているのがよく分かります。これは4までの動きで説明した通り、右に載れていないから左では動くスペースがなくなってしまっていることを示しています。
左のかかとも浮いていますよね?
だから6では左に伸びあがってしまうのです。
奥さんも悪いところばかりを列挙しましたが、先に言った通り飛距離は伸び、アプローチもレッスン通りに上手く転がすことができ、47:49の96でラウンドすることができました。
やはり今まで以上に安定して飛距離が伸びたことで、3打目を転がせるところまで持って行けたのが大きかったと思います。
奥さんの修正点は、右に載れるようになること。この1点です。
しかし、生徒さんがお教えしたことを実践してくれる=ちゃんとできたときは、本当にプロ冥利に尽きますね。
自分がいいスコアを出すより、生徒さんが内容のいいプレーをされる方がプロとしては遥かに嬉しいことです。
プレーヤーの皆さんの幸せに、少しでも貢献できるよう、これからも精進していきますね。
今年もオーシャンクラブをよろしくお願いいたします。