大きく振れば飛ぶというものではありません
先日ラウンドレッスンさせていただいたMさんのスウィングを分析したいと思います。
前半の前半のラウンドでMさんは、球が上がりすぎ右に出ていました。
右を嫌がると、引っ張ってしまうという悪循環になっていたのです。
*赤の線は本来あるべき位置。青い線は実際の位置。紫は注目すべき点を表しています。
A1をご覧ください。
左肩が下がり、体重が右に乗っていません。(赤の線まで来ているはずの体重が、青のところもまでしか来ていません。)
だから切り返してきたA2では、右肩が下がり、すくい打ちになってしまっています。
左のつま先が浮いてしまっていることにもそれは表れています(紫で囲んだ部分)
結果、球は弱々しい弾道で右に飛んでいきました。
A3をご覧いただけば、力強さがないことがよくわかります。
A4のフィニッシュでは、バランスの悪さがモロにでていますね?(笑)
そこで昼休憩の間に、この連続写真を見てもらい、ウェイトを右に乗せるためのレッスンをしました。
それはテイクバックをできるだけ軽く上げるということです。
目いっぱいテイクバックを大きく上げようとしてしまっているため、左肩が支点となってクラブが円運動ではなく、縦方向の動きをしてしまっていると分析したからです。
トップはハーフスウィングくらいの感覚で上げ、余裕のあるトップから切り返してくる。
その結果が次の写真です。
C1ではまだ体重移動が遅いですが、C2で追いついてきます。
C3ではきれいに肩が廻って、体重が右に乗っています。
また紫で囲んだ手の甲の向きとフェースの向きが一致しているのも素晴らしいところです。
ただ惜しむらくは。3で止まっていれば最高なのですが、C4の位置まで上がりすぎています。
そのせいで切り返して左に移ってこなければいけないのに、まだ右に体重が残ってしまいました。
C5に移動の遅れははっきりと出ていますね?
だからシャフトのしなりが早く来すぎています。
C6ではもっと左に踏み込めるはずなのですが、C4の影響でやや振り遅れ気味になっています。しかしA2と比べると、はっきり良くなっていることがわかります。
C7・C8ではA3・A4と比較して、明らかにフィニッシュでのシャフトの角度が違っています。体重もきちんと左に乗っているのがわかりますね?
Mさんは、前半は42も叩いてしまいましたが、後半はまずまず修正が上手くいって何とか38で収めることができました。
何かがうまくいかないとき、例えば体重移動ができていないときなど、それだけを直そうとしても治りません。
なぜなら、上手くいかない根本的な原因は見えていない部分にあることの方が多いからです。
皆さんもご自身で気づかない部分をチェックしてみませんか?