海外調達で起こること　6　＜申告漏れ：三角貿易＞

2022年7月16日公開 / 2022年8月12日更新

テーマ：海外調達

コラムカテゴリ：ビジネス

コラムキーワード：並行輸入品、業務効率化　事例、コンプライアンス対策

輸入価格の過少申告　ケース①

三角貿易は過少申告になっていることが多く、注意が必要です。

三角貿易の場合の通関方法

大前提
　　　　【 PO記載の単価】＝【 INVOICE記載の価格】　　※ともに税関調査対象文書

　言い換えると、
　　　　【注文価格】＝【日本に入ってくる価格】　　　　

　一般的な商取引；代理店を介して海外メーカーのモノを調達する場合

　三角貿易　；代理店、仲介業者経由で注文した物品をメーカーから直送してもらう場合

　上側の関係図そこが通常の貿易のやり方で問題なし。
　　（メーカー出荷価格）＜（売り手価格；shipper）＝（買い手価格；Consignee）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↑この価格で通関する
　　　　　
　下側の関係図は「価格差発生」で問題あり。
　　（メーカー出荷価格；shipper）＜（買い手価格；Consignee）
　　　　　　　　　↑この価格で通関する
　　
直送してもらうメリットとデメリット
　　○ 納期短縮、
　　○ 送料の節約、
　　✕過少申告

直送してもらう時の通関のやり方

　1）メーカー発送と同時にAWBの追跡番号を入手します。
　2）次に代理店からINVOIVE（☜ 通関用のINVOICE）を入手します。
　3）クーリエのカスタマーサービスに、
　　　　　　　・追跡番号、
　　　　　　　・通関用のINVOICE、
　　　を送付して、「このINVOICE」で通関するよう依頼します。

　ここ重要
　※簡易通関用リスト作成前に連絡しないと折角の修正依頼も間に合いません。
　　あとからクーリエに修正申告を依頼すると、事務処理費約9,000円を請求されます。

この記事を書いたプロ

部品調達、生産改善の両面からモノづくり企業を支えるプロ

清水正樹（株式会社ロアゾー・ブラウ）

090-6904-7895