割合を割りに分かりやすくする。
こもれび理数塾は開塾以来、ずっと実験・観察を中心に問題演習などを行ってきましたが、常に1~3名程度の受験生がおり、受験指導をしてきました。
その中で感じた事は受験に於いて学校の「情報」がいかに重要になってきているかという事です。
今回、私立中学入試と次回、特殊な大学入試について書きます。
まず、有名私立中学入試について、これは後に述べる特殊な大学入試に比べると比較的分かりやすいです。各私立中学が生徒獲得のために新設コースをどんどん作っていきます。そして改良もしていきますので、中学入学時に入ったコースが高校卒業する時には別のコースに変わっている事もあります。同じ中学でもコースによって入試の難易度が変化します。これは大手進学塾の偏差値表を見れば分かります。
このようにコースを分けた上で、詳細な偏差値表によって志望校を決める方が非常に多いのですが、この情報は受験の難易度に関する情報でしかありません。もっと言うと難しさは塾が決めているのですが、「塾が偏差値設定を上げる」→「比較的偏差値の高い層が志望する or 受験する」→「偏差値が上がる」という事が起こり得ると考えられます。私立中学と大手進学塾との関係によっては、「私立中学の意向に沿って、偏差値設定が変わり、それに応じて実際に進学する生徒のレベルが上がる」という事が起こり得ます。そしてウソとは言いませんが、ウソが本当になるような事が数年で達成出来てします。
以前の記事にも書きましたが、偏差値は上位で合格する受験生やギリギリ合格する受験生を直接反映しているものではありません。つまり、偏差値が比較的低くでも、上位の生徒がいます。そして偏差値が高くても、成績の低い生徒も初めからいます。
所謂伝統校では、その学校に魅力を感じ成績に余裕をもって入学する生徒がいます。一方で予備校的な厳しや勉強の効率の良さを求めて新興の学校を選ぶ方もいます。
難易度、合格可能性という点だけで見れば、大手進学塾の偏差値や模試の結果はあてにできる情報で、地域が限定される中学入試ではほとんどの受験生の保護者が十分な情報を得る事が可能です。
しかし、伝統校を選択する家庭の価値観はそれ以外の情報から構築されていると思っています。(つづく)