偏差値について①
大相撲は15日間で争われ、一番多く白星をあげた力士が幕の内最高優勝です。
14勝0敗同士が最終日、千秋楽に結びの一番で優勝を争ったり、千秋楽で同じ勝ち星が2人いれば、優勝決定戦を行います。
ここで、疑問があります。最終取り組みが終わって3人同点ならどうでしょう?
じゃいけんのように「せいのーーで」で3人同時に戦うわけにはいきません。バトルロイヤルになってしまいます。
そこで大相撲では巴戦という優勝決定方法を採用しています。
まずAとBが戦い、勝った方がCと戦います。もし2回続けて勝った力士がいれば、その人が優勝です。
誰かが2回続けて勝利するまで続けます。
もし、A,B,Cともに同じ強さとすると、この巴戦ではそれぞれが優勝する確率は1/3ずつと考えてしまいがちですが、実はAとBは5/14、Cは2/7でCが若干不利というのが正解です。
AとBは
①勝勝、勝負勝勝、勝負勝負勝勝、・・・・
②負勝勝、負勝負勝勝、負勝負勝負勝勝、・・・・
という2通りの勝ち方の確率の合計ですが、Cには②の勝ち方のパターンがありません。Cは初戦に負けるとその時点でAかBの優勝が決まりますので、②の勝ち方の確率の合計分1/14分だけ、Cは勝ちにくくなります。
②の確率ですが、
負勝勝の確率は1/2 x 1/2 x 1/2 = 1/8 ではありません。
最初負ける確率は1/2、次に自分に勝った方が次に負ける確率1/2、自分が勝つ1/2、勝つ1/2 を全部かけて1/16、次のパターンは 1/2 を7回掛けたもの、次は 1/2 を10回掛けたもの、・・・・と続いていきます。この和が1/14です。
実例でいうと
平成 2年 3月(13勝 2敗) 進出者 3名
横綱 北勝海 今の八角理事長
大関 小錦
関脇 霧島
まず ●北勝海 ○小錦
次に ○霧島 ●小錦
次に ●霧島 ○北勝海
次に ●小錦 ○北勝海
で北勝海が2連勝したので、優勝となりました。この巴戦では北勝海関は1回目負けているにも関わらず最終的に優勝出来ましたが、霧島関はもし霧島関にとっての1回目の取り組みで負けていれば、敗退決定でした。
この類の問題は入試問題でも見たことありますが、力士の実名は入っていなかったと思います。
できれば、具体的な場所の名前など込みでの出題を見てみたいものです。