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髙岡恭平

人生100年時代の健康寿命リフォームのプロ

髙岡恭平(たかおかきょうへい) / 福祉住環境コーディネーター

森林浴生活株式会社

コラム

結露の川、マンションの廊下

2012年12月2日 公開 / 2020年4月24日更新

テーマ:マンション 結露

コラムカテゴリ:住宅・建物

冬本番を告げる寒波の到来で、うちのマンションでも各家庭の暖房器具がフル稼働し始めたようです。今週は週半ば以降にも次の寒波がくるので、寒い日が続きそうです。



北側の部屋を暖房した結果、窓の結露が廊下に流れ出しています。
結露は室内の水蒸気が外気で冷やされて窓ガラスやサッシにつくものです。
結露を防ぐ考え方は2つです。
①室内の湿度を上げないこと。
②窓ガラスやサッシに直接、暖気が触れないようにすること。



室内の水蒸気の元は、私たちの息や植木鉢の水、それに石油ストーブ、ガスストーブになります。
結露のことだけを考えると電気のエアコンに分がありますが、石油やガスなどの燃焼系の暖房は電気のエアコンよりも早く温まるので、その際には除湿機をフル稼働したほうがよいでしょうね。
すぐに満水になりますから、水はまめにすててください。

それでも結露が収まらないときは二重サッシが効果的です。ただし、断熱効果だけでなく結露もバッチリ止めたいときは、既存サッシと内側につける新しいサッシのガラス面の距離をできるだけ開けて空気層を広くとることをおススメします。

どうしても窓枠をふかせないときは、内窓のガラスにペア(複層)ガラスを採用すべきです。
ただし、重くなって値段が高くなるのが難点です。
サッシの素材は熱伝導率の低いもの、樹脂や無垢材が最適です。熱伝導率の高い金属はアルミです。
戸建でもマンションでもサッシはアルミが定番です。だから、結露がつくのです。

樹脂サッシは軽くて安価、しかもカラーが豊富なので一般的ですが、私は紫外線による劣化を問題視しています。硬化して、ちょっとした衝撃で割れたり欠けたりすることは、割れると危ないガラスを止めている関係上、室内に危険個所を作ることになりかねません。


【須磨区妙法寺 T邸施工例 杉の芯材(赤身)を使いました】

その点、無垢材を使った木製サッシは安心です。無垢材は紫外線によって退色しません。
やけるといいますが、色が濃くなります。無垢材内部からの色調の変化もあります。
しかも年数が経つにつれて硬化します。
樹脂の経年劣化による硬化と違って、無垢材は強度が増す点が樹脂とは真逆です。


【施工前の和室木枠】

でも、木は水で腐るのが難点です。建具だけを木製にするだけでは片手落ちです。
窓際の水分とは結露ですね。
既存のアルミ製建具を固定しているアルミ枠を室内空気に触れさせないことが重要です。


【杉の木枠完成写真】

森林浴生活の木製二重サッシ「杉でぬくぬく」は、既存の窓枠に合わせて無垢材の木枠を製作し、アルミサッシ枠ごとカバーします。ただし、下枠は長年の結露で腐っているので、外して新しい無垢材に入れ替えます。下枠が腐るのは、上部や両側のアルミ枠から落ちてきた長年の結露が原因です。

結露を無垢材で止めることに興味がある方はこちら⇒http://forestreform.co.jp/top/index.php

実際に木製二重サッシ「杉でぬくぬく」を体験したい方はモデルルームをご覧ください⇒http://forestreform.co.jp/about/modelroom.html

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