有馬温泉「かんぽの宿」でレジオネラ症肺炎により70代男性死亡のニュース
大分県の高齢者施設で加湿器でレジオネラ肺炎発症で死亡事例
ライブドアニュースより
2018年1月19日、大分県の高齢者施設で男性入所者3人がレジオネラ菌に感染し肺炎を発症、うち1人が死亡した。原因は、施設に設置されていた2台の加湿器でした。
乾燥する冬の季節や花粉症で薬を飲むことで、喉が乾きやすくなり
加湿器を使うご家庭は多いと思います。
でも使用方法によっては、人の命を危険にさらす“殺人加湿器”と
なりかねません。
東京都環境保健衛生課の木村秀嘉さんはレジオネラ菌についてこう解説されています
『レジオネラ菌は、土や池の中など自然界にはどこにでもいる細菌の一種です。感染すると、悪寒や高熱といった風邪に似た症状が出はじめ、重症化すると意識障害や肺炎を引き起こし、最悪の場合死に至ることもあります。特に乳幼児や高齢者など、抵抗力の弱い人は注意が必要です。』
ごく普通の加湿器が、なぜ殺人加湿器になってしまったのか?
空気清浄機付属の加湿器が危ない
給水トレイを引き出したところ
給水トレイの中に、バイオフィルム(水アカが沈殿】
給水フィルター枠はカビだらけ
加湿機は大きく分けて4種類
1スチーム式
2気化式
3超音波式
4ハイブリッド式
レジオネラ菌が死滅するのは60度以上と言われています。
スチーム式は高温で水蒸気化するため問題ありません。
でも電気代はかかります。
他の3種類は温度がそこまで上がらないため
レジオネラ菌が生じる可能性がありますので
こまめなお手入れが必要となります。
写真は、ある施設で使っていた家庭用空気清浄機です。
管理者が定められておらず、大掃除の時に点検したところ
悲惨な状態でした。
家庭用、空気清浄機を使用するご家庭は多いです。
小さな子供のために、花粉症で大変だからと
使用しておられるのですが、空気清浄機がホコリだらけだったり
給水トレイがお掃除されていなかったりします。
大分県の施設では1週間に1回はブラシで洗っていたそうですが
塩素などで殺菌しなければ繁殖を完全に防ぐことはできません。
またブラシで洗うと細かな傷が付いて、そこに菌が住み着き
繁殖の原因となることがあります。
夏場のエアコンも雑菌の繁殖場所
エアコンのドレインパンも雑菌の繁殖場所に
なりかねません。
エアコンのドレインパンは、水が滞留しやすいところです。
水が滞留する場所は、雑菌が繁殖します。
雑菌が繁殖するとカビが発生します。
そしてエアコンのカビ胞子を吸い込んで感染してしまうと、
肺や気管支に異常をきたす肺アスペルギルス症となる恐れがあります。
主な症状はせきや喀痰、胸痛、呼吸困難などですが、
肺の空洞に真菌の塊ができてしまう肺アスペルギローマを
起こすことも少なくありません。
免疫抑制剤やステロイドを使用している場合などには、
真菌が血管内に侵入してさまざまな臓器を侵してしまう
「侵襲性肺アスペルギルス症」となることもあります。
肺だけでなく、副鼻腔炎や外耳道炎を
起こしたりする場合もあるとされています。
家の中の黒カビ真菌は、人に感染する可能性も
特に浴室や台所などにみられる黒いカビには要注意です。
排水溝のふたに付着している黒くドロドロしたカビは、
エクソフィアラと呼ばれ人に感染する可能性があるのです。
この黒色真菌は、皮膚の膿瘍や潰瘍を引き起こすだけでなく、
肝臓や脳の膿瘍を形成するとされており、
脳を侵されて死に至る例もあるといわれています。
浴室の排水溝などだけではなく、
加湿器の内部からエクソフィアラが見つかった例もあります。
このように水回りのお掃除は、単に見た目を美しくするだけではなく
健康を生み出すのです。
浴槽の裏側に繁殖した黒カビ雑菌
ひっくり返し清掃