心に響くスピーチの極意【新年のスピーチ、挨拶にオススメ】
【経営者に求められるスピーチ力】[1]のセルフチェックで、
「4.話し始めは良いが、最後に話がまとまらなくなってしまうことがある」に心当たりがあった方は、一文が長く、話をあれもこれもとつなげ、迷子になってしまう傾向があります。
話が見えにくく、「何がどうして、こうなって、それで、でも、」と延々と続いて、結論になかなか到達しない・・・、こんな話し方をされると聴き手は「何が言いたいんだろう」と退屈になったり、不安になってしまいます。
そんなときには、概して、話している本人も、言いたいことがわからなくなっているのです。
話を見えやすくするためには、「何がどうした」という一つの文章を短くして、「何が、誰が」という主語と、述語、「どうした、こうした」とをなるべく遠ざけない、間に余計な情報をはさまないことです。
センテンスを短く簡潔に表現しようとする際に参考になるのが、テレビやラジオのニュースの文体です。「何がどうした」の一文一文を短く、その短い文と文のつながりを明確に積み重ねて、展開しています。
余計な情報をそぎ落とし、一文を短くまとめることで、伝えたい情報がより際立ちます。
そして、もう1点心がけたいのは、センテンスを短くしたら、そのセンテンス、文章の終わりをきちんと「です」「ます」とまとめるということです。
「何がどうして~」と最後を尻切れとんぼにしてしまうと、また、その後に「これがこうして~」と文章を続けたくなるのが人情です。
説得力のある話し方が求められる経営者の方に、私はいつも必ず、「センテンスは短く、文の最後はきちんと<です、ます、ございます>まで言葉にする」ということを、アドバイスしています。
言葉はそれを口にする人の「人格」を表すものです。何が言いたいのかをわかりやすく、そして、自分の言葉の終わりまでしっかりと責任を持って口にすることで、あなたへの信頼感をより高めることができるはずです。
長い文章の方が何となく知的な話し方のように誤解されがちなのですが、話しことばの場合は、伝わりやすさ、話の見えやすさが何より大切です。
ぜひ、実践してみてください。聴き手の反応が変わってきます!
このコラムは毎週水曜の午前に更新しています。
次回は、「聴き手を置き去りにしないための心がけ」についてお伝え致します。
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