心に響くスピーチの極意【あがらずに話すために】[2]

川邊暁美

川邊暁美

テーマ:心に響くスピーチの極意


「あがってしまう」要因である「声の不安」を取り除くためには、まず、「呼吸が安定していること」が大切です。
「深呼吸しなくちゃっ」と焦って、浅い呼吸を繰り返すのは、逆効果。
声も気持ちも落ち着かせようと思ったら、効果的なのは「腹式呼吸」です。

おへそから指4本くらい下にある「丹田(たんでん)」に軽く手を当て、そこがへこんでいくように、息を細く長く吐いてみましょう。
はじめは、10秒で吐き切るくらいで構いません。慣れてきたら、15秒、20秒と吐く時間を延ばしていってください。

息を吐き切ったら、鼻から軽く3秒くらいで息を吸います。
吸った息は、胸にとどめず、丹田まで吸いこんで、もう一度丹田が膨らむようにしましょう。

丹田に2秒留めたら、また口から細く長く吐いていきます。

3秒吸って、2秒溜めて、10秒吐く、の15秒を1セットにして、これを3回繰り返します。

腹式呼吸は深い呼吸なので、脳にセロトニンが分泌され、気持ちが落ち着くと言われています。
また、声のエネルギーである息をしっかりと取り込むことで、声が安定します。

人前で話すときにも腹式呼吸を心がけ、少なくとも、第一声の前に、軽く「息を吐く」ことを実践してみてください。
息を軽く吐いてから、落ち着いて、話し始めてみると、安定したまろやかな声が出ます。
自分の声が落ち着いていると、気持ちもスーッと鎮まってくるものです。


聞きづらい声は、聞き手のストレスにもなります。
呼吸、声の状態を整えて、話し手も聞き手も内容に集中できるようにしましょう。 

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川邊暁美
専門家

川邊暁美(アナウンサー)

言の葉OFFICE かのん

NHKニュースキャスターのキャリアがあるから、明瞭で説得力のある声の使い方、話の構成、言葉の選び方など「伝わる声と話し方」をトータルで指導することができます。原稿のブラッシュアップもサポート致します。

川邊暁美プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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