空き家のまま放置すると固定資産税が6倍に増える!?
実家が空き家になってしまうと、防犯面の心配も出てきます。家には、空き巣などが侵入しやすい場所というのがあります。そのひとつが窓です。
警察庁の調べでは、戸建て住宅への侵入犯罪の場合、侵入口として最も多いのが窓で、55.2%と圧倒的に多いということです(平成27年度データ)。リビングなどに設置する掃出し窓が一番多く、次に腰高窓となっています。
しかし、きちんと対策を行うことで、犯罪者を遠ざけることも可能です。今回は空き家の防犯対策についてお伝えいたします。
窓の防犯性能を高める
空き家の防犯対策のためには、まず窓の対策を行うことが重要だといえます。
侵入者は、たいていは窓ガラスを破壊し、そこから手を入れて窓の鍵(クレセント)を開錠して侵入することが多いようです。何の対策もしていない窓ガラスは、マイナスドライバーひとつで音を立てずに割ることができます。したがって、泥棒の侵入手口としては非常に多くなっています。そのほかに、も窓ガラスをガスバーナーで溶かしてしまう手口もあります。
このような犯罪は、「ガラスを使っている限り防ぎようがないのでは?」そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんが対策はあります。
犯罪者がもっとも恐れることは発見されることです。したがって、なるべく短時間に窓を破って侵入する必要があります。しかし、侵入に手間取った場合、5分以上で約7割、10分以上で9割の侵入者が諦めるというデータがあります。
それゆえ、この時間を稼げるだけの防犯性能を、窓に持たせることが重要です。
窓ガラスへの対策と窓の鍵への対策
これには2つの方法があります。ひとつは窓ガラスを割れにくくすること、もうひとつは窓の鍵を開けにくくすることです。さらに、この2つを合わせると効果も倍増というわけです。
窓ガラスを強化するには、防犯ガラスに替えることが、一番効果があります。防犯ガラスは、割れにくく、熱にも強いので、破るのに時間がかかります。
あるいはもっと手軽な方法として、防犯フィルムという特殊フィルムを窓に貼る方法もあります。これによって防犯ガラスに近い効果を得ることができます。この効果は震災の時にも役立ちます。
また、シャッターや雨戸があれば閉めておくと良いでしょう。
窓の鍵への対策としては、ダイヤルロック機能がついたクレセント錠に交換する方法があります。窓を破り、クレセントに手が届いたとしても、3ケタの暗証番号を合わせなくては、開けることができません。
もうひとつの方法として、補助錠を取り付けるのも一案です。サッシ部分に取り付けるだけの簡単なもので、ストッパーの役割を果たします。
面格子をつける
小さな窓へは面格子の設置も考えられます。こちらも、外されたり破壊されたりする可能性はありますが、いかにも侵入がめんどくさそうな窓は敬遠されがちですので、防犯効果はあるといえるでしょう。
「割れ窓の論理」とは?
「割れ窓の論理」をご存知でしょうか。割れた窓を放置しておくと、やがてほかの窓も壊されるというもので、ちょっとした隙が犯罪を誘発することのたとえです。
ポストにチラシが溜まっていたり、ゴミが散乱していたりしていると、長期の不在を知らせることとなり、狙われてしまう可能性があります。普段から定期的な維持管理を行い、侵入者に隙を見せない環境づくりが必要です。
警備会社を利用するのも一考
先に述べた、時間がかかれば諦めるというデータは、誰かに見つかるかもしれない状況での話です。高い塀、植栽などがあるために死角になっている場所では、多少時間がかかっても侵入してしまうかもしれません。
そのような心配がある場合は、ホームセキュリティサービスを利用することで防犯性を高めるという手もあります。センサーが侵入を感知すれば、迅速に警備員が駆け付けて、被害を最小限に抑えることができます。またセキュリティサービスの利用者の証であるステッカーを玄関に貼るだけでも効果が望めます。
一刻も早く有効活用の道を
人が住んでいる家でも侵入犯罪は起こります。空き家ではなおさら防犯対策は大事で、窓だけではなく、玄関、勝手口など可能性があるすべての場所に対策が必要です。
施錠など最低限の対策を怠らないよう、また鍵をポストや植木鉢の下に隠しておくようなことも避けるようにしましょう。
空き家を所有していると、以上のような防犯対策だけでなく、メンテナンス、固定資産税、火災保険などのたくさんの費用が発生してしまいます。これらの費用が年にいくらかかるのか、一度具体的な金額を計算しておきましょう。
そして、これが「何年も続いたとしたら」と考えてみてください。しかも家はどんどん老朽化していき、メンテナンス費用は膨らんでいくでしょう。
誰も住まない家にお金をかけるよりも、一刻も早く有効活用を考えたほうが得策です。
アートランドでは、空き家の買い取り相続や有効活用のご相談に対し、有益な方法をご提案させていただいております。
一度お気軽にご相談下さい。