客観的な証拠の重要性
選挙が近いので選挙の話をします。
とはいえ、政治的な価値観を話すつもりはありません。
あくまでも選挙制度についての話です。
棄権と白票は「無意味」
現在の日本の国政選挙では、棄権(投票しない)と白票は、選挙的には「無意味」です。
現在の日本の国政選挙は、公職選挙法で「有効投票の最多数を得た者をもつて当選人とする」とされています。
白票は無効票となるので、白票は棄権と同じ扱いになります。
今回行われる衆議院選挙の小選挙区でいいますと、得票数以外で当選を左右する条件となるのは「有効投票の総数の6分の1以上の得票」という条件だけなので、棄権や白票は、結局選挙的には「無意味」なわけです。
棄権や白票は政治不信の意思表示になりません
最近、政治に興味がない、政治が信じられないという理由などから、投票に行かない人が増えているともいわれています。
また、政治が信じられない人が多数いるという意思を見せるために、白票を呼び掛ける動きもあるようです。
しかし、現在の日本の国政選挙の制度では、議会などのような「定足数」や「議決要件」を持っているわけではありません。
議会であれば、定足数に達しないように欠席する方法や、議決に参加した上で棄権することで過半数に達しないようにするという方法もあるかもしれません。
しかし、、こうした制度がない国政選挙では、棄権や白票がいくら増えても、当選させないという効果は働かないのです。
選挙権を無駄にしていませんか?
もちろん、選挙を棄権する自由はあります。
白票を投じるのもその人の自由でしょう。
しかし、その棄権や白票が「政治に対する不信の意思表示である」と思っているのであれば、それは大きな誤解であり、せっかくの選挙権を無駄にしている可能性があります。
実は「多数派への白紙委任」
実は、棄権や白票は「有効投票した人の多数意思へ白紙委任した」ようなものです。
本当にそれでよいのか、あらためてよくよく考えて見ていただければと思います。
実は、「有効投票の中でもっともよい投票方法を考える」ことが、あなたの気持ちに最も近い意思表示なるかもしれません。