プロを名乗るエセ掃除屋 ~レンジフード清掃を「プロ」に任せる危険~【前編】
【エアコン編②】
プロを名乗るエセ掃除屋
~「これ、前にも誰か割ってません?」~
前回は、
エアコン清掃で一番慎重に外さなければならないルーバーを、
一番慎重にやらなければならないと分かっていた私が、
パキッ。
と割った話を書きました。
今回は、逆です。
私が割っていないルーバーの話です。
――――――――――――――――
あるお宅へ、エアコンクリーニングに行ったときのこと。
私は作業を始める前に、いつものようにエアコンを確認していました。
傷はないか。
割れていないか。
ちゃんと動くか。
ルーバーを見る。
ん?
なんか変だな。
近くで見る。
どう見ても、一回割れています。
しかも、
接着剤でくっつけた跡がある。
私はお客様に聞きました。
「これ、前にルーバー割れました?」
すると、
「え? 私、知らないわ」
……知らない?
「ここ、アロンアルファみたいなのでくっつけた跡ありますよ」
「えー、私そんなの知らない」
お客様は、本当に知らない様子でした。
さて。
これは誰がやったんでしょう。
以前エアコンクリーニングをした業者なのか。
修理業者なのか。
家族なのか。
そもそも、もっと前からそうだったのか。
分かりません。
ただ一つ分かるのは、
誰かが一回割って、誰かがくっつけている。
そして、
家の人は知らない。
これ、掃除屋側からすると結構怖い話です。
――――――――――――――――
もし私が、その接着跡に気づかなかったら。
いつものようにルーバーを外す。
少したわませる。
すると、
前に割れていた部分が、
パキッ。
と外れる。
お客様から見ればどうでしょう。
「さっきまで付いてたのに、掃除屋さんが触ったら壊れた」
当然そうなります。
私からすれば、
「いや、これ前から割れてたんです」
でも、
お客様は知らない。
写真も撮ってない。
事前確認もしていない。
証拠がない。
こうなると、
どっちが悪いのか分からなくなります。
だから、
作業前の確認って大事なんです。
これは掃除屋が、
「俺は悪くない」
と言うためだけではありません。
お客様にとっても大事です。
――――――――――――――――
例えば古いエアコンなら、
ルーバーにヒビが入っている。
少し変形している。
動きが悪い。
すでにテープや接着剤で補修されている。
こういうことがあります。
だったら作業前に、
「ここ、ちょっと割れていますね」
「これ、前に補修した跡ありますよ」
「この状態だと、外したときに壊れる可能性があります」
と伝える。
できれば、
お客様にも一緒に見てもらう。
これだけで全然違います。
私は、お客様側も古いエアコンの清掃を頼むときは、
最初の確認だけ少し一緒に見ていてもいいと思っています。
ずっと横から監視する必要なんてありません。
そんなことされたら掃除屋もやりにくい(笑)。
でも、
分解する前の状態だけは、一緒に見ておく。
それくらいはやってもいい。
――――――――――――――――
そして、
ここからもう一つ問題があります。
仮に掃除屋が本当に壊したとします。
謝る。
弁償する。
新しいルーバーへ交換する。
普通なら、それで済みます。
ところが古いエアコンだと、
そうはいかないことがあります。
メーカーへ電話する。
型番を伝える。
すると、
「その部品、もうありません」
これがある。
私が実際にルーバーを割ってしまったエアコンは、幸いそこまで古くありませんでした。
だから部品があった。
でも、
もし部品がなかったら?
掃除屋が壊した。
でも直せない。
これは、
「すみませんでした」
だけでは済みません。
――エアコン編③へ続きます。
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