FIREで経済的自立するか、機嫌よく働き続けるか
投資を始めたばかりなのにいきなり、、、
コロナショックのあと
「将来、いつ仕事がなくなるかわからないし、給料も増えるかわからない。投資にチャレンジしてみよう」
そんな人が日本で確実に増えたように感じます。
確定拠出年金(iDeCo、DC)の加入者推移を見てみると、近年増加の勢いが増しているのがわかります。
出典:国民年金基金連合会HP「iDeCo(個人型確定拠出年金)の 制度の概況」
NISA口座数の推移も近年グッと増えてきました。
出典:日本証券業協会「NISA口座開設・利用状況調査結果 (2021年9月30日現」
資産形成のアドバイスと啓蒙をしている私としては、投資に興味を持って実際に取り組む人が増えたのは嬉しいことです。
ただ最近はこんな声が聞こえてきます。
「順調にお金が増えたのに、最近は毎日価格が下がっていきます。どうしたらいいのでしょうか。マイナスになってしまう前に売ってしまうべきでしょうか?」
私の回答は
「まぁ落ち着いてください。長期でじっくり資産形成をするならこのくらいの変動は当たり前に起こることです。慌てて売ってしまうのは後悔する可能性大です。」
と伝えています。
ウクライナ情勢の影響もあって連日株価が乱高下しています。
原油価格がさらに高騰を続けて「第三次オイルショックになるのでは?」という声も聞かれ始めました。
原油価格の上昇は様々な商品やサービスの値上がりにつながります。
一般消費者にとってはガソリン価格や電気・ガス代、事業者にとっては物流コストの増加につながります。
結果的にあらゆる商品やサービスが値上がりするインフレに警戒しなければならなくなってきました。
株価は当面の間不安定な状態が続く見込みです。
ここ数日の下落はまだまだ序章かもしれません。
そんな状況で一般投資家はどうするべきなのでしょうか。
ということで今回のテーマは
『ピンチはチャンス!?長期投資は暴落時の行動で明暗が分かれる』
です。
これを読めば、株価暴落時にどう考え、同行動するべきかがわかります。
結論を一言で言えば
『長期投資をしているなら絶対に慌てて売ってはいけない』
です。
初めての急落・暴落は誰でも慌てるもの
過去のコラムやブログを読んでくださった方は
「暴落しても慌てて売らないでください」
と繰り返し伝えているので理解していただいていると思います。
それでも、例えばコロナショック以降に投資を始めた人にとっては、初めて経験する急落相場になります。
順調に増えていた資金が
「このまま行けばお金持ちになれるかもしれない」
とニヤニヤしていたのが、最近の急落相場で
「どうしよう。毎日価格が下落してる、、、どこまで下がるんだろうか。マイナスになってしまう前に売るべきなんじゃないか?」
と不安になります。
初めての投資であれば、その気持は正常です。
大切なお金がみるみる減っていく感覚になるのですから。
短期売買ではなく長期投資で資産形成するために始めたのであれば、とにかくまず落ち着いてください。
ニュースを見ると
「株価暴落!」
などの見出しが踊っているわけですけど、直近の最高値からの下落率で言えば
日経平均株価:約20%
NYダウ平均株価:約10%
です。
リーマンショック時の約50%、コロナショックの約30%に比べれば「暴落」とまでは言えません。
結果的にはこれらの暴落時に慌てて売却せず、さらには追加投資ができた投資家は大きく資産を増やすことができたのです。
積立投資をしているのであれば解約せずに、淡々と続けてきた人が
「あの時、やめずに続けてよかった」
と言っているのです。
私もその一人です。
暴落は一見すると『ピンチ』ですが、安くたくさん買うことができる『チャンス』でもあります。
今後も10年20年と投資をしていれば、必ず大暴落を経験することになります。
そこでパニックになってしまわないよう、今後ウクライナショックが本格的な株価暴落になってしまった場合にどう考えるべきかを理解しておきましょう。
株価暴落時の重要な考え方4つ
投資を始めて1年程度の投資初心者が、株価が本格的な暴落となった場合に重要な考え方4つあげます。
①慌てて売ってはいけない
短期売買ではなく、長期で資産形成を目指しているのであれば、暴落したからと言って決して慌てて売ってはいけません。
コロナショック以降は株価が上昇していたので、急激に株価が下がったのを見て
「利益があるうちに売ってしまおう」
と考えがちです。
ここで慌てて売ってしまうと、もう投資に戻れない人がほとんどと言われます。
ですから暴落時に売りたい気持ちを耐えて退場しないことです。
②積立投資をしているなら淡々と継続する
投資信託で積立投資をしているなら、株価が上昇したときは少なく買って、下落したときはたくさん買うことができます。
ですから、自動積立にしていれば淡々と何もせず見ていればいいのです。
価格が上昇したときは
「順調に増えているな」
価格が下落したときは
「安くたくさん買えているな」
と考えればOKです。
何度か高騰と急落を経験すれば、どちらでも
「よしよし」
と感じるか
「へーそうなんだ」
と落ち着いてマーケットを眺めることができるようになります。
ですから暴落時に積立投資をやめてしまうのは、自らチャンスを手放してしまうことになります。
③暴落と捉えるなら可能な範囲で追加投資する
いざというときのための現金・預金、いわゆる生活防衛資金を確保していて、かつすぐに使う予定のない余裕資金があるなら、暴落時に追加投資します。
ただ、どんどん値下がりするなか買い注文をするのはとても勇気のいることです。
それに
「もうこれ以上下がらないだろう」
と思っても、翌日以降もどんどん値下がりすると怖くなってしまいます。
ですから自分の中で暴落の基準を作って、例えば
「○○%以上下がったら余裕資金から○万円追加投資する」
など決めておくことです。
近年で暴落したと言われるコロナショックが約30%、リーマンショックが約50%の下落でした。
上述したようにここ最近のNYダウ平均株価でいうと、
直近の最高値が1/2の 36,585ドル
先日の終値 33,131ドル
ですから、まだ約9%の下落です。
私としてはそろそろ追加投資しようかなという段階です。
積み立て額を少し上げるか、スポット購入します。
底値でたくさん買えるのが理想ですが、これは運次第なのであまり多くの資金を一気に投入するべきではないでしょう。
④もしも買えなくてもまた次の機会に備えればOK
「よし、暴落してるから追加投資しよう」
と思ったら、ぐんぐん相場が回復してしまった。
「ああ、せっかくのチャンスを逃してしまった」
と感じるかもしれません。
でも、それはそれでOKと思いましょう。
追加投資しなかった資金は温存しておいて、また次のチャンスに備えればいいんです。
もしかすると次回はもっと激しい暴落で大きな仕込みのチャンスになるかもしれないですから。
まとめ
投資を始めて1年未満は毎日の価格変動が気になるものです。
ましてや暴落のニュースを見ると
「ほんとうにこの投資で大丈夫なんだろうか」
と不安になります。
ですが長期で資産形成を始めたのなら、暴落時に絶対に慌てて売ってはいけません。
未来を信じてグッと耐えましょう。
人間はより安全、安心、豊かな暮らしを望んでいます。
そしてより良い商品やサービスを提供しようと企業は努力します。
長い歴史を見ても、数々の困難を乗り越えてきました。
株価が暴落したときには
「未来は必ず良くなる」
と考えましょう。
嵐が過ぎ去るのをじっと待つ、それが長期で資産形成をする一般投資家が取るべき行動です。