投資で自由になるために知っておきたい考え方
稼げば稼ぐほど所得税が高くなる
個人事業主(自営業)の方は頑張れば頑張った分だけ売上があがりますよね。
会社員をやめて起業した人なんかはやりがいを感じているかもしれません。
でも稼げば稼ぐほど所得税が増えていきます。
これは会社員も同じなんですけど、個人事業主は自身で確定申告をすると
「こんなにも税金を取られるのか」
と実感している人も多いでしょう。
収入ー必要経費=所得(事業所得)
になるので、一般的にさらに売上を増やすために設備投資したり広告を利用しますよね。
経費を増やせば所得が少なくなるので、所得税は少なくなります。
しかしこれを繰り返していては手元に残るお金は増えません。
経費を増やすのであれば、自分の労力が減る方法に費やしたいところです。
将来の資産として蓄えつつ節税する方法があります。
それはiDeCo(確定拠出年金)です。
掛金の全額が所得控除できます。
その額は個人事業主なら最大で年間81万6千円も所得控除できるんです。
これがどのくらい節税効果があるかというと
例えば40歳自営業、年収500万円、毎月のiDeCo掛金:68,000円だと
1年間の節税額は244,800円にもなります。
60歳までの20年間で4,896,000円の節税!
強力な節税になることがわかりますね。
そして年利5%で運用できたとすれば総額で27,950,289円になる計算です。
こちらでシミュレーションできます。
シミュレーション | 個人型確定拠出年金(iDeCo) |
個人事業主は自分で備えなければならない
会社員と比べると、個人事業主は働き方を自分で自由に決めることができます。
しかし会社員に比べて最低限の保障しかありません。
怪我や病気で働けなくなれば収入は途絶えますし
国民年金加入者の老齢基礎年金は満額で78万1700円/年(令和2年度)です。
65歳で仕事をやめたとしたら、月額約6万5千円と貯蓄を切り崩して生活することになります。
65歳の時点で貯蓄がほとんどないなら、、、
できるだけ長く働くしかありません。
年金を65歳から受け取らず、繰下受給すれば1ヶ月で0.7%、70歳まで繰り下げれば受取額が42%増やせます。
65歳から受け取ると年額78万1700円の老齢基礎年金が
70歳から受け取るなら年額111万14円(月額約9万2500円)になります。
国民年金のみだと最低限の補償なので、将来のための資産がなければかなり苦しい生活になってしまいます。
そこで老後資金として活用したいのがiDeCoです。
限度額の68,000円/月は大変だとしても、1万円でも3万円でも積み立てることで所得控除できますし、国民年金では不足と感じる老後資金になります。
iDeCoは原則として60歳まで引き出すことができないことがデメリットと言われます。
しかし、簡単に引き出せてしまっては老後に必要なお金が貯まっていないことになりかねません。
〇〇ショックなどが起きても慌てて売ることもできないのは、むしろメリットと言えます。
積立投資が威力を発揮するのは下落相場でも淡々と買い続けることだからです。
経費を無理に増やして所得を減らすよりも、iDeCoを利用して将来のための資産形成をしておきたいですね。
将来受け取れる額は運用次第
iDeCoは自分で掛金を決めて終わりではありません。
金融機関を選ぶことから始まり、運用する商品500本以上から自分で選ばなければいけません。
金融機関は安易に身近な銀行などを選ばないことです。
手数料が高かったり、取り扱っている商品が少ないことがあります。
わたしのおすすめはネット証券(楽天証券、SBI証券など)です。
一部元本補償商品もありますけど、選ぶ商品によって将来受け取れる額は変わります。
初めて投資を経験することになる人にとっては難しそうですよね。
投資の基本は「長期・分散・積立」です。
iDeCoの制度としてこの基本はほぼ抑えてあります。
選ぶべき商品は低コストなインデックス型の投資信託で、世界経済に分散投資できるものです。
その理由は
・アクティブ型の投資信託でインデックス型の投資信託を上回る成績のものはわずかしかない
・長期的に見れば世界経済は3〜4%程度の成長が期待できる
からです。
数年という短期でみれば○○ショックのようなことが起こると元本割れすることもあるでしょう。
しかし長期的(10年以上)でみれば積立投資の効果が現れはじめて資産がグングン成長していきます。
こちらのサイトでは金融機関選び、商品選びのアドバイスが非常に参考になります。
iDeCoナビ(確定拠出年金ナビ)
自分の退職金も準備してさらに節税
小規模企業共済制度を利用していますか?
これは小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための、積み立てによる退職金制度です。
こちらも掛金を全額所得控除できます。
掛金月額は1,000円〜70,000円の範囲内です。
最大で84万円の掛金が所得控除できます。
しかも!
iDeCoと併用が可能で、なんと合わせて1,656,000円所得控除できます。
これを知ってて節税している人とそうでない人の差はすさまじいものになりますね。
まとめ
会社員に比べて自由な働き方ができる個人事業主。
しかし保障の面では最低限しかありません。
手元に残ったお金を好きなだけ使っていると、老後は確実に苦労することになります。
かといって超低金利の現在、貯蓄でお金は増えませんし、所得を増やす努力をしても所得税が増えます。
そこでiDeCoを利用した節税+資産形成という方法が個人事業主にとって最強の方法であることをお話しました。
自分で商品を選ばなければならないのは、はじめての人にとって難しく感じるでしょう。
無理のない範囲で実践しながら勉強すればいいんです。
わたしもそうやって投資をやってきましたから。
一歩踏み出す勇気を持ちましょう。