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ビジネスアライアンス(協業)について

石田雄二

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テーマ:経営

…協業は飛躍の大きな一助となる一方、
          間違えるとお互いの力を削ぎます。
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世の中一人では生きていけません。ビジネスの世界でも同じで
す。ビジネスマッチングや、事業提携等、上手にパートナーを
見つけながら、そのビジネスの輪を広げていくことが理想です。
ビジネスパートナーと協業を行う時の留意点を整理いたします。

■アライアンスの定義は…ウィキペディアより引用

『アライアンス(英語:alliance)は、日本語に直訳すると
「同盟」という意味であるが、カタカナ語として日本のマスメ
ディアで使用される場合、企業同士の提携の意味で用いられる。
「A社がB社とアライアンスを組む」などと使われ、ある企業
と提携し共同で事業を行っていくことを指す。
例えば、コンピューターのソフトウェア開発会社が販売会社と
“アライアンス“を組み、開発会社は開発に専念、販売会社は
代理店としてソフトの販売に注力する、などである。
別企業と共同で事業を行うと言う意味では下請けと似ているが、
事業における企業間の対等性の有無が大きく異なる。アライア
ンスにおいては提携企業同士がイコールパートナーという形で
事業を行うが、元請けと下請けの関係である場合は企業間に
「上下関係」があるため、これはアライアンスとは別物と見な
される。』

■世の中の会社は、貴社にとって『協業候補』か『競合先』か
『顧客』の三つのいずれかです。最初にこの選別が必要です。

・製造業のA社は、物流業者のB社とは協業相手です。
・製造業のA社と、その部品を製造するC社は協業相手です。
・西日本で営業する物流業者D社と東日本で営業する物流業者
 E社は(※今は)協業相手です。
一方、
・自動車メーカーのF社と自動車メーカーのG社は競合です。
・全国物流網を持つH社と全国物流網を持つI社は競合です。

A社とB社、A社とC社、D社とE社は、共通の顧客に対して
利益を提供できます。ビジネスパートナーとして、協力関係の
構築が可能です。
一方、F社とG社、H社とI社は競合関係にあります。顧客を
奪い合う関係です。協業は不可能です。仮に協業を目指すなら、
大局的な経営判断が必要になります。ゴールは合併か資本提携
になります。

ビジネスとして経営者同士が向かい合う時には、自社と相手の
上記の関係を見極めたうえで話を始めてください。この関係が
曖昧になると、モラルハザードを起こします。

■力のある協業相手を選ぶことが重要です。

・貴方が製造業のA社であるならば、物流業者をその優位性で
 選択します。物流業者B社よりも、物流業者C社の方が優れ
 ておれば、貴方はC社を選択します。当然です。
・貴方が物流業者であるならば、その優位性を確保しなければ
 なりません。当然です。

協業先は力のある相手を選んでください。相手も同じことを考
えています。自社も力を付けることが先決です。実際には、自
社が持ち合わせる力以上の相手とは協業できません。

■協業は、自社が突出した強みを持てた時がそのスタートライ
 ンです。

『某部品メーカーは突出した○○という部品を製造している。』
『某社は突出した△△というサービスを有している。』との
評価を得た時に、世間の多くの協業候補との連携が始まります。
事業は一挙に拡大します。
突出した○○や△△を築き上げることが重要です。

■協業は掛け算です。

1.3×1.3=1.69です。1を超えて突出した0.3の部分の掛け算が
協業の利です。逆に、0.9×0.9=0.81です。1を割り込んだ0.1
の部分が互いの足を引っ張ります。このメカニズムを理解する
ことも必要です。突出する何かを持てない間は、他社との協業
は避けて、自力で生きていくしかありません。

自社の突出した強みを見つけて築き上げます。その前提で様々
な協業戦略を立案します。この時、『協業候補』『競合先』
『顧客』の選別を間違えないことが重要です。このプロセスを
経て、商売が事業に進化・発展を遂げて飛躍します。
突出した強みが十分出来上がっていない会社様は、協業を模索
する前に、単独で突出した強み作りに励んでください。

協業は飛躍の大きな一助となる一方、間違えるとお互いの力を
削ぎます。

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石田雄二
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石田雄二(税理士)

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