過去不具合情報を水平展開するにはどうすれば良いか?生成AIを活用した情報の「ナレッジ化」について考える
日本は、2000年代に入って、仕事でコンピューターが本格的に使われるようになった。
しかし、一人当り生産性はほとんど変わらず、停滞したままであり、もはや先進国でも
最も生産性が低い国になってしまったが、その理由は何かを考えてみます?
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(生成AIで業務を飛躍的に効率化するための4つのステップとは?)
1.労働慣行の影響
日本では、従来からの労働慣行が根強く残っており、長時間労働や年功序列といった
制度が今も根強く残っています。これにより、効率よりも「労働時間をこなす」こと
が重視される傾向があり、生産性の向上が妨げられています。
2.デジタル技術の十分な活用不足
コンピューターが普及しても、それを効果的に活用できていないケースが多いです。
特に、電子メールやエクセルの使用が過度に依存されている一方で、効率化のための
自動化やデジタルトランスフォーメーションが進んでいない企業も少なくありません。
3.企業のIT投資の質
日本企業はITへの投資はしているものの、その投資が業務効率化に直結していない場合
があります。例えば、単にハードウェアを導入するだけではなく、業務プロセス全体を
見直し、ソフトウェアやシステムの統合・改善を行うことが求められますが、それが
進んでいないことが原因です。
4.人材育成の遅れ
新しい技術を活用するためには、その技術を使いこなすスキルを持った人材が必要です。
しかし、日本ではITスキルやデジタルリテラシーの向上が他国と比べて遅れているとの
指摘があります。これにより、せっかく導入されたコンピューターが十分に活用されて
いないという問題があります。
5.生産性向上のための文化変革の遅れ
生産性を上げるためには、単に技術を導入するだけでなく、企業文化や働き方自体の
変革が求められます。日本では、リモートワークやフレックスタイム制などの柔軟な
働き方があまり浸透していないため、新しい技術が導入されてもそれを最大限に生かす
ための環境が整っていないことが影響していると考えられます。
これらの要因が複合的に作用し、コンピューターの普及が必ずしも生産性向上に直結し
ていない状況が続いていると考えられます。
では、生成AIの普及によって、生産性向上は期待できるでしょうか?
また、その時の課題は何があるのかを次回のコラムで探っていきたいと思います。
★その2へつづく
生成AIの活用と生産性向上シリーズ
その1:業務のコンピュータ化により生産性向上が見られなかった理由とは
その2:企業の生成AI導入による生産性向上への期待と課題とは?
その3:生成AIの普及によって、ホワイトカラーの仕事が減る?
その4:より付加価値の高い仕事にシフトするとは、どのような仕事?
その5:生産性の停滞を打破するためには、企業は何をすれば良いか?