本当にわかっている?

須田敏男

須田敏男

テーマ:生き方

「わかった。」と言っても、本当にわかっているかどうかが、不安になる事があります。
 この不安は、なぜ生まれてくるのでしょう。

「わかった」には、2種類の「わかった。」があります。
それは、言葉による理解(頭)と、体感による理解(身体)の2種類です。

よく「腑に落ちた」という場合がありますが、これは、体感による理解になります。
 不安は、腑に落ちないために湧き上がる感情になります。

 先日、河原の草刈りの準備のために背丈ほど伸びた草を作業されるための道を作りました。

 上から見ると、かなり草刈りが済んだように見えますが、作業の方が歩けるように刈っただけで、足首辺りまでの高さが残っています。また、刈った草が倒れて伸びた草を覆っているので、伸びた草が刈った草に隠れていますので、かなり刈ってあるように見えます。

 河原に降りてみないとそれはわかりません。

この場合、
 上から見ている状態が、言葉による理解による「わかった」になります。
 実際に河原に降りて、歩いてみる事が、体感による「わかった」になります。

 上から見ている人が、メールで、「かなり草刈りが済んでいる」と伝えると、メールを読んだり人は、「かなり済んでいる事が、わかった。」となります。

 しかし、河原におりた私からすると、「草刈りはほとんど済んでいない。」
ということになります。

 このような理解の違いが、時には、トラブルになる事があります。

メールは、言葉による理解になります。
情報化が進み、現代社会は、この「言葉による理解」で、物事が進む事が、あまりにも多いように思います。

 出会い系のマッチングアプリなどは、その典型になります。

事実を確かめる事がない限り、腑に落ちることはありません。

トラブルが起きても仕方がありません。

 言葉は、自分の頭の中にありますから、自分の描いた世界でしかイメージすることはできません。

 きっかけを作ることはできても、いくら言葉を重ねても、事実にはなりません。

 まさに「百聞は一見にしかず」です。

 「ピンクの象を想像してみてください。」と言われれば、ピンクの象をイメージする事ができます。

 このように現実にはいないにもかかわらず、言葉によってイメージを広げる事ができるのです。

 勝手に頭の中で、言葉を重ねて都合の良い世界を作り上げる事ができるのです。


 フェイクニュースは、正にそれを悪用した例になります。

私たちには、言葉と事実をきちんと振り分ける冷静さと慎重さが必要です。

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須田敏男
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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

あすなろ教室

 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

須田敏男プロはぎふチャンが厳正なる審査をした登録専門家です

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