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コラム

気づかない事には気づけない

2024年5月9日

テーマ:生き方

コラムカテゴリ:くらし

 日々の生活の中で、感謝の気持ちを伝える機会を増やそうと思っているのですが、なかなか増えません。
 私なりに精一杯やっているつもりでいるので、感謝する機会が見当たらないないのです。

 感謝に限らず、私たちは、自分の価値観で判断して行動を決めている事が多く、違和感を感じた時に大事にしている価値観が発動されて意識的になります。そうでない時には、無意識の世界に潜り込んでいて気づかずに過ごしています。
 例えば、時間厳守で生活している人は、時間を守る事が当たり前の生活をしているので、決めた時間通りに生活している時には、何も感じず平静さを保って何もないように生活しています。そして、時間がなくなると焦ったり慌てたりします。また、遅れないように意識して行動を変えます。
 しかし、約束の時間になっても現れない人がいると、心配したり、腹が立ったりします。

 それ程時間厳守でない人であれば、多少遅れても気にせず、待ち時間を自分なりに過ごしています。

 部屋の整理整頓でも同じです。乱れていると感じるまでは、乱れていると感じなければ、整理整頓をせずに放っておきます。その感じ方の違いが、価値観の違いになります。

 このように、気づかない時は、自分の価値観で動いている事になります。
そして、
「時間を守っていないよ。」
「部屋が乱れているよ。」
と、他人から指摘を受けて初めて、気づく事になります。

 つまり、気づかない事には、気づけないのが、私たちです。

 他者からの指摘がなければ、気づけないと考えると、他者からの指摘は、「気づけないことに気づかせてくれた、とてもありがたいものだと思います。感謝すべき事と言っても言い過ぎではありません。

 中には、本を読んだり、ドラマや映画を見たりしながら、他者の刺激をもらいながら、新たな気づきを得ていると考える人もいるかもしれません。

 見たり聞いたりして、感動するのは、自分の中に感動するだけの強い価値観を持っているため、感情が動いているのです。

 これは、新たな気づきではありません。

 自分の価値観を再確認した事になります。

 たとえば、他人に優しくする愛情を持って接する姿に感動したとすると、それは、自分の中に「他人に優しくする愛情」がある事を確認した事になります。

 これは、美味しく感じお酒を美味しいと飲んでいるのと同じです。

 他者からの評価でない限り、新たな気づきを得ることはできません。

ということは、自分一人では気づけないと言うことかと言われれば、それは違います。

 自分から離れて、客観的に自分を外から眺める事ができれば、新たな気づきを得る事ができます。

 これには、イメージの自分を使います。

 現実の自分を他人とし、イメージの自分を見つめます。現実の自分が、他人のようにできる限り離れてイメージの自分を眺めます。

一度、やってみます。

 人に感謝を伝えている自分を見てみます。

 感謝すべき事が違う感じがします。

・相手を利用した事にお礼を伝えている姿に見えます。
・謝罪する事で、御礼をすることではないように思います。
・自分を犠牲にしてまで尽くしてくれる相手に対する姿勢としては、いかにも軽い感じがします。
・理解し、支えてくれる思いやりの気持ちに応えていないように思います。
・支えてよかったと感じる態度を示すことだと思います。

 どうも、感謝が感謝になっていない感じがしてきました。

この記事を書いたプロ

須田敏男

長年にわたる小学校の教頭の経験を活かした家庭支援のプロ

須田敏男(あすなろ教室)

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