ラジオ体操で育てる
不登校傾向のあるお子さんを持つお母さんが、お子さんの進路について悩み、こんな言葉を吐露されました。
「私だけが長男と話している状況で、私からのアプローチだけが長男の今後全てを変えていくのでしょうか。進路にしても生活にしてもです。
例えば友達や担任の先生と会話する中で情報を得たり気持ちの変化だったりあるのが普通ですが、うちの子にはそれがないので私に重く重くのしかかってきています…。」
自分の人生は、自分で決めるしかありません。しかし、外の世界と繋がりのないと考えていると、
「この子は、一人で生きていけるだろうか?」
と不安になり、我が子を放り出すことはできません。
親としてできることを精一杯取り組もうとする気持ちが強く現れた言葉だと思いました。
お子さんからすると信頼できる強い味方になります。
ただし、この思いが強すぎると、信頼が頼り過ぎて依存になる事があります。
また、お母さんについても同じです。
気持ちが強すぎると、うまくいかない時に、「私の対応が悪かった。」などと子どもの人生に責任を感じるようになりがちになります。逆もしかりで、うまくいった時に「私の言う通りにすれば、間違いない。」と、子どもの人生を奪ってしまうことになりかねません。
いずれにしても、強すぎることは、お互いにとってよい結果を生み出すことはできません。
少し距離を置く事が、その予防になります。
自分一人だと渦中にいるので、距離がわかりづらいと思います。
外から親子を見ている存在が必要です。
それには、第三者に観察してもらう事が役立ちます。
第三者がいない時には、イメージを使います。
実際の親子ではなく、イメージの親子を使います。
椅子に2人を座らせ、座っている2人を観察するのです。
どんな会話をしているのか、その時の表情や顔つき、態度はどうかを観察します。
そこから二人の関係が、一人の人間同士のつながりに見えるのか、それともどちらかが強いと見えるのか判断します。
これは、親子関係だけでなく、いろいろな人間関係で利用できます。
さまざまな関係改善にも活用できます。