己に克つ
私たち一人ひとりに平等に与えられた時間。
この時間をどのように使うかが、自分の生活を律することと考え、子ども預かりでは、子どもを預かっている時間の多くを自分で決めています。
(平日のおやつの時間、長期休暇の昼食やおやつの時間は固定)
その使い方には、個性が現れ、自分の時間を充実させています。
感情に流されやすいと、計画がずれたり、変更したり、なかなか計画通りに生活できない事が多くなります。
感情が優先し、活動に夢中になり、時計を見る機会が少なくなります。
感情を抑える事ができると、計画通りに生活するために時計を見る機会が多いように思います。
夢中になってつい計画の時間を過ぎてしまう事は、誰にでもある事です。
この失敗体験を繰り返しながら、時間の使い方が、少しずつでも上手くなることを期待しながら、子どもたちと一緒に過ごしています。
時間の使い方は、子どもだけでなく、大人でも同じように考える事ができます。
感情に流されている時間と意思を働かせている時間に分けてみると、自分の時間の使い方が、見えてきます。
言い換えると、「したいことをする時間」と「しなければならない時間」の使い分けになると思います。
どちらの時間も大事な時間ですが、意識的に使い分けをして生活するか、無意識的に生活するかは、かなり生活の質が変わってくるように思います。
生活が乱れてくる原因の一つにもなります。
不登校のお子さんの中に昼夜逆転する人がいますが、どちらかといえば、無意識的に生活しているように思います。
生活の乱れは、意思が弱くなっていることから始まるのではないかと思います。
この意思を強化するために役立つのが、「目標・目的」です。
例えば、明日家族旅行をしようと決めれば、早く寝るようにしたり、準備の時間を設けたり、時間を意識する事になります。
目標や目的を作る事が、意思をもつ事になり、強化するきっかけができます。
この強化に役立つ立つのが、仲間の支えになります。
見守る人の意識がそのまま意思の強さに影響を及ぼします。
「やればできるよ。」
「あなたならば、大丈夫。」
「この調子だよ。
「これがいいね。」
支える言葉かけは、さまざまですが、目標目的を意識させる事になり、繰り返しが多ければ多いほど効果があります。
昨日、帰りが遅くなるとの連絡が入り、帰りが遅くなるから、預かって欲しい。」との連絡が入ることになりました。
母親が帰るまでの短い時間ではありますが、全く時間を意識していない孫は「母親を待つ。」と言って、テレビの前から離れません。
お風呂に入ったり、歯磨きをしたりする時間に使えるにもかかわらず、全く動く気配がありません。
そこで、母親の気持ちを伝え、
「何とかその思いに応えるためにできる事をしよう。」
と、働きかけたところ、テレビから離れ、お風呂に入り、歯磨きをしました。
「きっとお母さんは、喜ぶと思うよ。」
と、声をかけました。
時間を意識した生活の大切さを実感したひと時でした。