動きを決める原動力は?
思い通りに事が進まない時、その原因を探します。
私たちは、その原因を人間関係や状況など、自分の外に求める事が多いように思います。
子育てを考えても、子どもが思い通りに育たないと、子どもに原因があるのではないか、障碍があるのではないかと疑って、病院へ行くケースもあります。
しかし、原因を自分の内側にないかと疑ってみると、見え方が違ってきます。
サングラスをかけて世界を見ると、サングラスの色を通した世界が広がっています。
色つきのサングラスであれば、日常の色とは異なるため気づきやすいのですが、無色透明なサングラスであれば、気づく事はできません。
実際には、そんなサングラスで世界を見ているのが、私たちの現実なのです。
たとえば、
「苦手だ。」と思えば、苦手になります。
「苦手」だから、できるだけ避けて、関わりを少なくします。そして、関わりが少なくすると、益々苦手になります。
人でも仕事でも同じです。
この思い込みが、関係を鈍らせてしまいます。
物事にはいろいろな側面があります。苦手もその一つですが、それだけではないと見方を広げると、苦手意識を弱める事ができます。また、苦手を逆手にとって、克服すれば、世界が広がるととらえることもできます。
このように、物事に柔軟に対応する事ができれば、かなり取り組み方を前向きにする事ができます。
思い通りに進まないのは、思い通りに進まないようにしている自分かもしれません。
ただ、厄介な事に、感情が邪魔をしているのです。
苦手だと思うと、独特の感情が湧き上がり、その感情が、柔軟に考える思考を邪魔してしまいます。
「わかっているけど、やめられない。止められない。」
そんな状態です。
こんな感情が湧き上がっているときは、思考は働きません。
思考を働かせるためには、この湧き上がった感情を取り除く必要があります。
無理に抑え込むと反発があり、どこかで爆発してしまいます。
そうならないように、湧き上がった感情を上手に収める必要があります。
感情が湧き上がった時の身体をよく観察し、平常な時との違う部位を見つけます。
例えば、苦手意識を感じた時に溝落ちあたりが締め付けられるとか、胸に針が刺さった痛みを感じるとか、そんなわずかな変化を探します。
その部位に焦点を当て、じっくりとその感覚を感じ続けます。
「よく現れてきてくれた。ありがとう。」などと思い、味わう感じです。
すると、次第にその感覚が収まるのを感じる事ができます。
この状態になれば、苦手意識を持ったことでも思考が働きやすくなります。
一度試してみてはいかがでしょう?