決めた事に責任を取る

須田敏男

須田敏男

テーマ:生き方

 「子ども自身が決めたことには、子どもが責任を取る」・・・これは、私が子育てをする上で大切にしたいと思っている考え方です。

例えば、
 午後4時から勉強すると決めたら、午後4時に勉強を始める姿が、責任をとった事になります。

 簡単に思えるかもしれませんが、今の状況にすぐに反応して感情に流されやすい子どもにとっては、かなりハードルが高いと思います。

 支えがなければ、できるようにはなりません。

それでは、どんな支援が必要なのでしょう。

もし、「4時前になったら、時刻を告げ、勉強するように話す」と考えたとすれば、これでは、自分で決めた事に責任を取る事にはなりません。

 勉強をするでしょうが、言われたから勉強するだけで、自分で決めて実行した事にはなりません。逆に指示されないと動けない子に育ってしまいます。

 なぜならば、これでは、自分で時刻に気づかなくても済んでしまいます。

「見守る」・・・この姿勢が、子どもを育てる事になります。

「子どもは、4時をいつ意識するのだろう。」と子どもを観察します。
4時を過ぎても、全く気づかずにに生活しているのか、それとも、チラリと時計を見て、時刻を気にしているのか、観察します。もし後者であれば、自分で決めた事を守ろうと責任を取る覚悟をもっていると考えることができます。

 もし、前者であれば、4時を少々すぎた頃に声をかけます。

例えば、
「もう4時を過ぎているけど、気づかなかった?」
です。

 これは、見守る姿勢を崩さず、責任を取れる子になってほしいと願い続けながら、子どもを観察するからできる言葉かけになります。

 何とか勉強させようと思って観察していると、「4時を過ぎたよ。勉強しなさい。」になってしまいます。
 時刻に意識が向いていないために行動を変えられない事が問題であって、勉強しないことが問題ではないのです。

 「今回は、失敗したけど、今度4時になったら、勉強できるようにするには、どうしたらいい?」
 と投げかけ、自分で決めた事に責任を取るための次の行動を考えさせる機会が必要になります。

 時刻を気にして生活をするためのに「タイマーを使ってみる。」とか、「4時になったら教えて。」などと、子どもなりに、時刻を意識するための対策を考えることができれば、責任を取った事になります。

 「この子は、自分で決めた事に責任をもち、やり切る子になるだろうか。」と、見守りながら、失敗を自分で乗り越えてさせる事が支援になります。
 もし、対策が思い浮かばないようであれば、経験豊富なご自身の体験を元に具体例をいくつか挙げ、子どもにその中から選択させるようにします。
「この子はどんな対策を考えるのだろう。」と楽しむこともできます。
もちろん、上手くできた時には子どもの成功を承認し、褒める機会を作ることができます。

当然、成功者であるあなたからすると、不安や心配がつきものです。
それをこらえながら、遅々たる歩みを見守れるのは、あなたの深い愛情しかありません。

 あくまでも自分で決めて実行する姿勢を求めていれば、指示されないと動けない子にはなりません。

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

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