見えないものを見たいものにする

須田敏男

須田敏男

テーマ:生き方

 立場が人変わると人が変わったように感じる事があり、付き合い方が難しくなったと思う事があるかもしれません。

 同じ立場にいると共通する事が多く、脳は、安心できる材料が多いので、安心していられます。

 ところが立場が変わることで、今までとは異なる材料が増えるため、脳は、不安を感じることが増え、受け入れないように働きます。

 そのため、相手を否定したり、距離を取ったりする事が増えます。
これは自然なことです。

 ここで大事なことは、相手自身が変わったのではなく、立場が変わるとその分、視野が広がるということです。
 
 これは、誰にでもある事です。結婚すれば、独身の時とは異なり、新しいパートナーとしての自分が生まれます。子どもができれば、親という新しい自分が生まれます。
 
 立場が変われば、対応も違ってくるのが当たり前です。

もし独身であれば、脳は、今の独身の自分が自分の全てだと捉えてしまい、なかなか既婚者や親の考えが理解ができない状況になります。

同様に、組織の中の立場が変わることで、背負っているものが増えるために言動に変化が生じることになります。

 目の前に現れる相手の言動だけでなく、その人が背負っている背景をふまえることが相手の理解につながります。

 これは、同時に自分の視野を広げる事になります。

視野を広げることで、理解が深まり、判断が違ってきます。

 異なる考えが目の前に現れると、脳はその刺激に反応します。心地よい刺激であれば受け入れられますが、そうでなければ、拒否反応を示し、感情が高ぶってきます。
 これは自然なことです。
しかし、この時に現れる感情に振り回されると、自分を守るために相手と対立するための材料を集め始めます。
 感情を抑え、理解しようと努めることで、対立を避ける事ができます。

 感情を抑えることは、なかなか難しいと言われますが、これにもポイントがあります。
 刺激を受けると反応するのが私たちですから、刺激を受け取る時の自分の状態が重要になります。
 1 受け入れたくないと逃げる自分
 2 受け入れない強固な自分
 3 受け入れるが、その刺激を跳ね返す強い自分
 4 受け入れるが、それをうまく交わす自分
 5 受け入れるが、役に立つ事に変えてしまう自分

今の自分は何番の自分でしょう?
そして、何番が、感情的にならずに反応する事ができるでしょう?

 5番がおすすめです。
刺激が、自分にとって心地よいものになれば、脳も協力してくれるので、受け入れやすくなります。

これは、見方を変える事になります。
 見るのを恐れて避ける
 見えないものを見ようとしない
 見たふりをする
 見たいものにする

 
 「自分に役立つものを探そう」と構えると、反応ではなく、意思の力(考え方を変える事)で感情を出にくくすることで、相手の言動を受け入れやすくなります。

 初めからうまくいくと思わないで、何度も挑戦してみると、必ずできるようになります。

 

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須田敏男
専門家

須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

あすなろ教室

 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

須田敏男プロはぎふチャンが厳正なる審査をした登録専門家です

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