感情と視野の広さ

須田敏男

須田敏男

テーマ:生き方

 子どもの見守りをしていますが、下校途中で、喧嘩が始まり、互いの悪口を言い始め、終いには手がでたり、物を投げたりし始めました。
 仲裁に入り、止めました。

 この時、喧嘩する子どもたちが、次第に視野が狭くなり、相手の言葉に刺激され、感情が高ぶり、声も大きくなり、動きも活発になっていく変化の様子がよくわかりました。

 このことは、子どもに限らず、私たち大人でも同様です。

 議論をしている時に、自分の考えの至らなさを指摘され、次第に感情的になっていく様子と似ています。

 視野が狭くなると、感情的になりやすくなります。

 これは脳の働きによるものです。

 視野が狭くなると、安全な部分が少なくなります。視野の外に安全があっても見えないため、狭くなった視野の中で安全を探そうと苦労します。
 そして、追い詰められると、自分を守ろうと抵抗するため、危険を察知して、感情が高ぶってきます。(怒りや悔しさなど)
 感情が高ぶると、冷静な判断ができず、誤った判断をする事があり、ますます窮地に追い込まれ、感情を高ぶらせることになります。
 これでは益々視野が狭くなっていきます。

 視野を広くしない限り、安全を確保することはできません。

 こんなときは、まず感情を抑えることが先になります。
 感情が高ぶっている時には、新たな視点を示しても、冷静な判断ができず、曲解する原因になってしまいます。

 まずは、感情を抑えることから始めます。


 子どもの喧嘩の仲裁に入って止めることは、この「感情を抑えること」に役立ちます。

 でも、視野が広がったわけではないので、これだけでは、不十分です。

新たな視点を提供することで、視野を広げる事ができます。

 そこで、高ぶった感情が収まった時に、「危ないよ。車が来ても気づかないでしょ。」
と声をかけました。

 感情を抑える→ 新たな視点

 これを議論に当てはめると、

 反論を止め、ちょっと間を取る→ 感情が収まるのを確認する→ 新たな視点から見る

となります。

 新たな視点  指摘された事以外には問題ないのか
        その指摘を生かすとするとどのように考えればよいのか
        なぜ、この議論に至ったのだろうか原因を探ってみる
        統合するとすると、どのように考えればよいのか。
        など

 感情を上手く扱う事がポイントのようです。

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須田敏男
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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

あすなろ教室

 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

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