依存と自立(役割に責任を取る自分)
どんな考えでいるのかわかりませんが、仕事で行き詰まった時に直ぐに人を頼る人がいます。
「自分に任された仕事なのだから、しっかりと自分でやってよ。」
と思う事があります。また同時に、
「情けないな。」「責任感がないなあ。」「能力をもっと磨いて欲しい。」などと、相手を責めたくなります。
そのツケが私に回ってくる事は許せない気持ちになり、頼られた仕事を負担に感じます。そのため、身が入らず十分な力を発揮できない事になってしまいます。
ところが、その仕事が自分にとっても関わりが強く、重要な仕事だと思うと、「何とかしなくては、・・・。」と、自分のもっている力を精一杯発揮して手助けをします。
願いを叶えようと苦を苦と思わずに、仕事に向かうのです。
他人事になると不満が現れ、自分事になれば、一生懸命になるのが私たちです。
私たちの仕事の多くは、組織で行う仕事が多く、分担して仕事をする事が多いので、それぞれが責任をもってその分担の仕事をする事になります。
それに慣れているために、任された仕事に責任を持っていないと不満を抱く事になります。
組織で行う全てが自分の仕事だと思って仕事をしていれば、分担した仕事が滞っているのを見つければ、助けてでも仕事を全うする気持ちになれます。
例えば、車の組み立て工場でタイヤをつける作業1つでも
1 タイヤをつける仕事
2 車を作る仕事
3 安全に走る車を作る仕事
4 安全で乗り心地のよい車を使ってもらうための仕事
1→4に見方を変えると、関わる仲間の数がどんどん増えていきます。
仕事をどのレベルで捉えているかによって、全く違った対応をする事ができるという事です。
例
1 与えられた仕事
タイヤを準備する仲間がいる
2 全ての部品が揃わないとできない仕事
組み立ての現場で働く仲間がいる
3 車の性能を意識した仕事
部品の製作に関わる仲間もいる
4 利用者を意識した仕事
車を販売する仲間もいる
タイヤをつける仕事は、一翼を担う大事な仕事である事に間違いありませんが、多くの支え合いの中で動いている仕事の一つです。
タイヤをつけるだけが自分の仕事とは捉えられなくなります。
見方を変えると、
・不満を言う前にできる事が見つかるかもしれません。
・力を出し切っていない事に気づくかもしれません。
・他人事にしていた事に気づくかもしれません。
視野が広がるように思います。