カスハラに思う

須田敏男

須田敏男

テーマ:メンタルヘルス

 朝イチで「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が話題に取り上げられました。
 近年、様々なハラスメントが話題にされますが、社会全体が病んでいる証拠のように感じます。
 健全な生活をしていれば、人を傷つける事には敏感で、できるだけ、避けようとします。逆に仲良く暮らそうとするための働きかけが増えるのではないかと思います。

 自分と他人とを区別し壁を作り、他人事にしているため、相手への影響を考えることなく、平気で言い放つ事ができるので、ハラスメントの問題が起きるのではないかと思います。

 つまり、日常的に抱えているストレスを身近な人にぶつける事ができなくても、赤の他人だから、平気でストレスをぶつけている感じがします。

 自分を守ることに精一杯で、他人の事など気にしていられないという現実が、このような姿を作り出しているように思います。

 支え合い、補い合っているはずの人間関係が希薄になっているため、「ありがとう」「お互い様」という言葉を相手にかけられない事がこのような現実を作り出しているように思います。

 根本的には、ストレス社会と言われる現代社会が、このような問題を生み出しているように思います。

 今講じられている対策は、どれも対処療法であって、根本的な問題を解決するための原因療法ではないと思います。

 これを解決するためには、自分のための活動だけでなく、他人のためになる活動を取り入れ、相手の立場を体験する取り組みが必要だと思います。

 これは、行政や企業の努力によって生み出せるものではありません。
自らが求めることから始まります。

 道のゴミを拾う事
 職場で掃除する事
 自ら進んで笑顔で挨拶する事 
 相手が喜ぶような情報を提供する事
 他人が喜ぶお金の使い方をする事 など

 他人のためになる事は、ほんの些細な取り組みの中にあります。

 共に生活する時に現れる人、もの、金、情報を他人のために生かしてみると、気持ちも変わってきます。
 他人のために動いた時に味わう心地よさが、他人との対応を変えてくれます。
 
そして、「ありがとう」「お互い様」を言える自分にしたいと思います。

 

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

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