一周忌に思う
NHKファミリーヒストリー 草刈正雄 を視聴しました。
私自身、家系図など自分の家系を探る手立てを持つことなく、これまで生きてきました。
私だけでなく、多くの現代人は、あまり家系などを意識していないかも知れません。
私が、関心を持ったのは、母の遺産相続人を特定する際に、行政司法書士に調査をしてもらった時からでした。
両親も過去のことをあまり話題にしたがらなかったこともあり、全く気にしなかったのですが、調査をしてもらうと、それなりに、過去には触れられたくない問題を抱えていたこともわかりました。
番組の中で、今を精一杯生きるために事実を隠された草刈正雄さんのお母様の苦悩と私の両親の思いが重なり、番組から目が離せなくなり、最後まで視聴してしまいました。
私たちは、苦悩に満ちた過去を知らないから、今幸せに暮らせているのかもしれません。
でも、自分が背負っている過去を知る事で、益々自分を大事にして生きていけるのではないかと思いました。
私たちは、自分一人で生きてきたわけではありません。
必ず両親があり、その両親にも両親がいました。そして、その両親にも両親がいました。
この事から考えると、私たちは、先祖とのつながりがあり、その歴史を背負って、奇跡的に今の自分が存在している事になります。
私を含め、その時々の人々が、命を大切にして生きてきたからこそ、私が今ここに生きていられます。
多くの人の思いが詰まった大事な命だという事がわかります。
この命は、自分一人のものではなく、大切にされるだけの価値があるものだと考えると、命を粗末に扱う事はできません。
私たちは、どんなに辛い状況であっても、それを乗り越えるだけの価値がある存在だと思います。
もしかすると、過去を知らないから、自分の命を粗末に扱ってしまうのかも知れません。
「使命」とは、命を使うと書きます。何に命を使うのか、それを探る事が生きる意味のようにも思います。
それは、目の前の出来事に一喜一憂して生きることではないように思います。
この番組を通して、長い人生を生き抜くためには、今をどう生きたらよいのか、考える機会を得ることができました。