子どもの可能性を発見する
コロナ禍での給食中は、默食が励行されていましたが、5類への移行によりそれも緩和されてきたように思います。
夏休みの子ども預かりでは、1日の生活を教室で過ごすため、みんな揃っての食事になります。
食事中の会話が多くなり、默食とまでは言わないにしても、静かに食べてほしいと思いました。
異学年での食事になりますから、場をリードする役目は、やはり高学年の子どもに任せたいと思い、「静かに食べるように声かけしてね。」と、声をかけています。
会話は、相手の言葉に反応する事で成り立っています。そして、そのやりとりを楽しむ事になります。
これが食事中の会話になります。
しかし、リーダーは、会話する立場だけでなく、全体を眺めて、声かけをする立場も大事になります。
静かに食べる場に合った食事の仕方になっているかどうかを判断した言葉を発する事になります。
リーダーには、食事中の会話を選ぶか、全体を眺めての声かけを選ぶかの選択ができる事を伝えました。
なかなか会話が収まらないので、食事中でしたが、立場の違いがわかるように絵を描いて、みんなの前で話をしました。
そして、この立場を変えた「声かけ」を高学年の子どもにお願いしている事も話しました。
「でも、リーダーは、高学年の子がやればいいと言うものではないよ。静かにならないと思ったら、リーダーの代わりに声かけをしてもいいんだよ。」
と、実際にそれができた例を取り上げて、子どもたちに話しました。
会話を楽しむ視点から、「声かけ」をするという新たな視点が加わったためか、その後の食事が、静かになりました。
全体を眺めるという視点の広がりにより、見える風景が変わったのだろうと思いました。
全体を眺めるという視点は、食事だけではありません。
教室で過ごす中には、沢山あります。
遊び・・・仲間はずれにされる子はいないか
勉強・・・友達の学習を邪魔する事はないか
仕事・・・過ごしやすい環境になっているか
など、一つ一つ子どもたちに伝えていこうと思います。
長い夏休みだからこそ、じっくり時間をかける事ができます。