感情をコントロールする?
私たちの脳は、脳幹、大脳辺縁系、大脳新皮質の3つに分けられると言う考え方があります。
脳幹・・・・・・・・反射脳(爬虫類)
大脳辺縁系・・・・・情動脳(哺乳類)
大脳新皮質・・・・・理性脳(人間)
右脳や左脳と言われるのは、大脳新皮質の働きの違いを2つに分けて使われる言葉になります。
(左脳・・・言語脳、右脳・・・イメージ脳で、共に理性脳になります。)
これらの働きを日常生活に当てはめ、子どもたちにわかりやすく説明するために、私は、「動物の脳」と「人間の脳」で説明する事があります。
それは、私たちが日常使う言葉が、どの部分から発せられているかを自覚してもらい、上手く使い分ける力をつけてほしいからです。
「熱い」「痛い」「苦しい」・・・・・・・・・(身体)
「嬉しい」「楽しい」「嫌だ」「好きだ」・・・(感情)
これらは、身体や感情が優位に働く「動物の脳」を使った言葉になります。
「〜すべき」「〜した方がいい。」・・・・・・(思考)
これは、身体や感情を抑えた思考が優位に働く「人間の脳」を使った言葉になります。
例えば、
「暑いからクーラーつけてよ」・・・・・暑い(身体)
「面白いからゲームをする」・・・・・・感情(面白い)
「医者になりたいので、勉強する」・・・医者になる(思考)
になります。
これを子どもたちの日常生活に使います。
・遊びに夢中になって、なかなか勉強が手につかない様子を見て、
「今、どっちの脳を使っているかわかる?」
と、話します。
・「勉強の邪魔になるので、別室で遊んでくれない。」と話した子どもに
「今は、人間の脳を使ったね。」
と、話します。
・時計を見て、活動を変えた子どもに
「時間を気にして行動できるね。上手く人間の脳を使ったね。」
と、話します。
子どもたちは、よく「〜したいから」と話します。
よく聞いてみると
身体が満足するため(気持ちいい、安心だ など)
感情が満足するため(楽しい、嬉しい、豊かだ など)
思考が満足するため(役に立つ、助けになる など)
に分ける事ができます。
身体や感情が満足するように使っている時には「動物の脳」から発せられた言葉と説明し、思考が満足するように使っている時には「人間の脳」から発せられた言葉から発せられた言葉と判断して話します。
感情に流されやすい生活をしている子どもたちが、脳の使い方を利用して、少しでも、理性的に判断し、行動してほしいと思います。
ところが、子どもだけでなく、私たち大人であっても、日常生活を振り返ってみると「動物の脳」を多く使っている事がわかります。
バランスよく使い分けられるためにも、まずこの両者がある事を知る事が大事だと思っています。