平静で穏やかな時間
朝イチで「やめたい習慣」についての番組が放映されました。
習慣化について、学びを深めてきたので、私なりに「やめたい習慣」をどのように克服すれば良いかを伝える立場から番組を見ていました。
具体的な解決方法を取り上げ、それぞれの問題解決の糸口を紹介されていました。
番組を見ながら、「一つの取り組みとしてはわかるけど、きっと役に立たない人も多いだろうな。」
と思いました。
それは、「習慣」についての理解が十分なされていないからです。
1 習慣は、プログラム
「やりたい」「やりたくない」と言うのは、感情レベルの話です。
習慣は、感情と身体と行動が関わり合って作られています。
例えば、よい習慣であろうが、悪い習慣であろうが、これは、パソコンのプログラムと同じで、刺激に反応します。
一度できた習慣はなかなか変えられないのが、習慣です。
ですから、「やめたい習慣」が、どのようにできたのかをじっくり探り、自分の変えたい習慣が出来上がった過程を、感情と身体と行動の関わりでみていく必要があります。一人ひとりの習慣が出来上がる過程が、異なるため、必ずしも紹介された内容を実行すればやめられると言う事にはなりません。
2 目標目的は、何か
習慣を変えるには、変える意思が必要になります。
「やめたい」では、やめられません。何のためにやめたいのか、目標目的を明らかにしなければなりません。
それも、長期的視野に立った目標目的の方が効果的です。
例
「おやつをやめたい。」→「体重を減らすために」→「健康維持のために」
長期的にすると、おやつだけでなく、さまざまな取り組みを考える事になり、おやつの重要度を下げる事になります。高い壁を乗り越えるのではなく、低い壁にすると習慣は、変えやすくなります。
低くなるから、代わりとなる習慣を考えたり、新たな取り組みをしたりする事ができます。
3 環境を配慮しているか
私たちは、環境にかなり影響を受けます。それを上手く取り入れる努力をすると、習慣を変えやすくなります。
やめたくなる環境をどのように作るかを考えることが重要です。
・記録に残す
・人的環境(一緒に取り組む人、見守ってくれる人、注意をしてくれる人)を整える
・変えざるを得ない環境を作る
一人で取り組むのはとても難しいです。余程意思の強い人は別ですが、人の力を借りることは、とても有効です。
4 意思を働かせているか
やめたい習慣のエピソードが、幾つも紹介され、「人間らしい。」と言う発言がありますが、これは、人間の弱さを取り上げた一面(感情に流されやすい)をさしていますが、これが人間ではありません。人間には、それをやめさせたいという意思が働きます。これこそ人間だからできることで、人間らしさの現れです。
やめたい習慣をやめさせるのは、意思になります。この意思のエネルギーを使い、感情のエネルギーを抑えることが、やめたい習慣をやめさせる事になります。
意思エネルギーを使い果たすと、感情エネルギーが活発になります。
特に身体や心が疲れた時に、感情のエネルギーが働き出します。
この仕組みを理解して、意思エネルギーを効果的に使う事ができれば、やめたい習慣の代わりの習慣が、身につきやすくなります。
意思エネルギーは、物事を選択する時に多く使われます。
迷っている時に多くのエネルギーを使うので、迷わないように事前に「迷ったらこうする」と決めておく事が役に立ちます。
例 買い物・・・・迷ったら、直感に頼る
食事・・・・・メニューを見ないで、事前に決めておく
飲み会・・・・必ず車で出かける(お酒を避ける)
運動・・・・・始めるパターンを決めておく
意思エネルギーは、睡眠で補充ができるので、睡眠時間の確保は重要です。また、意思エネルギーの働く朝の時間帯を上手く活用すると効果をあげやすくなります。
逆に、夜は、感情エネルギーの影響を受けやすいので、パターン化して、感情に流されないようにすると効果的です。
例 何時に食事(入浴、就寝)する
何時以降は、〜をしない。
やめたい習慣だけを考えるのではなく、自分の生活全体から、どのように過ごすとやめたい習慣がやめられるかを考える事が、とても大事になります。
ですか、自分の生活全体を眺めないで、やめたい習慣だけを見つめている番組になっているため、役立つ人もいれば役立たない人もいると思いました。
これだけの意識があれば、やめたい習慣の代わりによい習慣が身につくことになるかもしれません。