場の中で生きている
低成長が続く日本経済の再生に向けた改革の方向性が打ち出されました。改革が進めば、一つの会社で長く働き続けるといった、終身雇用制が見直しをされるようです。
これまでの日本を支えてきた物作りの伝統が消えていくのではないか、とても心配になります。
技能や仕事に対する見方・考え方は、一朝一夕で身につくものではありません。長い年月をかけながら、磨き続けたからこそ身につくものです。
これは、人が育つ流れにも合っています。
仕事を通して、自分を磨き、広い視野、長期的視野に立つ事ができた人がいたから、これまでの日本を発展してきたように思います。
経営の神様と称される稲盛和夫さんが、京セラ、KDDIを創業し、日本航空(JAL)の会長に就き、わずか2年でV字回復をやってのけたのも、自らを磨き続け、「利他」の境地に立てるようになったからできたことだと思います。
(※ニューロロジカルレベルで言うところのスピリチュアルレベルになります。スピリチュアルレベル・・・自分を超えた存在)
経済の成長を止めてきたのは、目先の利益に走り、長期的視野に立った人材を育ててこなかった人が多くいたからだと思います。そのツケが回ってきたために経済の成長が止まったのだと思います。
エゴレベルで生きていると、変化に弱い人間になります。
激しく変化する時代だからこそ、長期的視野に立ち、目の前の変化に動揺する事なく、大事な事をやり続ける、変化に強い人間になる必要があります。
それは、目新しいものに飛びつく事ではなく、スピリチュアルレベルに立った時に、必要なものとして、新しいものが現れてくるものを大事にすることだと思います。
稲盛さんが、ファインセラミックスという特殊磁器の研究に取り組んで会社を救おうとされたのも、京都セラミックを起業されたのも、スピリチュアルレベルに立てたからだと思います。
学び直しを大事にされる時代になっていくようですが、決して目新しい事に飛びつくためのものではないと思います。
仕事を通して、自分を磨き続けるているうちに、必要なものとして、新しいものが現れてくるものでなければ、目の前の仕事に集中できず、常に迷いながら、仕事を続ける事になります。
今している仕事が、人(自分)を育てる仕事になっていなければ、いくら新規分野の仕事に就いても、人に役立つよい仕事はできないと思います。
まずは、今している仕事を通して、自分を磨き続ける事だと思います。
時代の変革期に立っている今、何を大切に生きていけばよいのか考えなければ、泥沼にはまりそうです。