あいさつは力
子どもたちは、毎日音読をしています。終わった後に音読カードに評価をします。
その音読カードを見ると、一番上に「めあて」を書く欄があり、その下に、毎日の取り組みを評価するように「声の大きさ」「読む姿勢」など評価項目が4つあり、チェックします。
「めあて」を意識しなくても、評価項目にチェックを入れる事ができます。
子どもがもってくる音読カードには、めあてが書かれていないものもあります。
めあての有無に関わらず、私なりの評価基準があるため、評価し、チェックします。
子どもにとって「めあて」は、それ程重要なものではないようです。
でも、よく考えてみると、この「めあて」を意識するとしないでは、大きな違いがあります。
めあてに合った「声の大きさ」「読む姿勢」となると、評価が違ってくるからです。質が高くなります。
例えば、めあてが、「みんなに伝わるように工夫して読む」となると、「声の大きさ」ならば、伝わりやすくするためには、一定の大きさではなく、抑揚を考える事になります。
「読む姿勢」ならば、きちんと座って背筋をピンと伸ばしたよい姿勢で読むというよりも、表情や身振り手振りを加えて、伝わりやすい姿勢を考える事になります。
このように、めあてに合わせて読むとその子らしさが一段と際立つ読み方になります。
これは、私たちの日々の生活にも当てはめる事ができます。
出来事に反応して生きている姿は、めあてをもたないで生きている事になり、自らの意思から出来事を見つめ、意思に合った対応をする事になります。
例えば、資料を作る場合、見本を参考にして、見本に合わせて作る事が、めあてをもたないで出来事に反応している事になります。
同じ見本を見るにしても、「相手に伝わりやすい資料」を心がけようというめあてをもっていれば、見本通りではなく、自分の意思を加えた資料を作る事になります。
接客や電話での対応でも、マニュアル通りに対応するか、自分の願いを加えた対応をするかの違いになります。
めあてを決めるのは、自分であり、どんな目当てにするのかも自分です。
そのため、そこに自分らしさが出てくるように思います。
ところが、現実的には、めあてや願いに合った対応をしているというよりも、出来事に反応して生きている時間が多いように思います。
これまでの評価の甘さに気づきました。
改めて、音読カードの評価を見直し、「めあて」に合った評価をしたいと思いました。