愛情を感じたい

須田敏男

須田敏男

テーマ:生き方

 何気なくテレビを見ていたら、PTAと学校との関係を扱った番組が、目に止まりました。
 PTAからの学校への寄付の問題やPTAの加入の問題などが話題になっていました。
 行政の立場からの考えや議会での質疑など取り上げ、いろいろな立場から意見が述べられていましたが、何となく寂しさを感じました。
 
 潤いがなく、常に緊張感だけが漂っている感じがします。

 どんな背景が今の時代にあるのか分かりませんが、自らの首を絞めてストレスを増やしているように感じます。

 学校ーPTAー保護者の関係は、行政ー自治会ー住民の関係と似ていると思います。
 「義務」「責任」「権利」などで保護者や住民とつながっているのが、学校(行政)ー保護者(住民)だと思います。

 PTA や自治会は、この「義務」「責任」「権利」などで、保護者や住民とつながっているわけではありません。

 私は、むしろ「愛情」や「信頼」で、保護者や住民とつながっているものだと思います。

 さまざまな保護者や住民がいる中で、学校や行政の間に入り、ある意味クッションの役割を果たし、保護者や住民の声を上手く学校や行政に届けたり、逆に学校や行政の願いを上手く保護者や住民に届けたりする役割を果たしているように思います。

 ところが、今では、直接保護者や住民が学校や行政とやり取りする事が増え、それが当たり前のようになり、「義務」「責任」「権利」をぶつけあっているように感じます。
 
 クッションがない分、自分を守る事に焦点が当たると、視野が狭くなり、物事を冷静に判断したり、長期的な視野から考えたりする事ができなくなります。
 
 しかし、愛情と信頼には柔軟性があります。

 どこかで、許しあったり、譲り合ったりしながら、平穏さを保つ働きがあります。
 妥協したり、調和を探ったりしながら安定さを求めます。
 広い視野から冷静に判断することもできます。

 この視点は、これから、持続可能な社会を築いていくうえで、とても大切だと思います。

 PTAや自治会のようなボランティア活動が、大切にされない社会には、希望がありません。

 学校を愛していますか?
 地域を愛していますか?
 人や人の営みを愛していますか?

 ボランティア活動ができるのも、このような愛情に支えられ、活動する中で、信頼を得て、つながりを強化しているように思います。

 災害時のボランティアだけでなく、日常生活の中にあるボランティア活動が私たちの生活に安心と安全を与えているように思います。
 これらは地道でわかりづらい存在です。

 PATも自治会も個人の自由意思で成り立っています。
 会員になる事は、潤いを得るための保険をかけるようなものだと思います。
 ただし、保険が有効に働くためには、自らもボランティアに参加する事にもなります。
 その活動の根底には、学校や地域への愛情が、あるように思います。

 番組を見て何となく寂しさを感じたのは、学校への愛情を感じなかったからかもしれません。

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

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