ハラスメント
藤井聡太王将が、羽生善治9段を破り、初防衛に成功しました。対局では、先手有利と言われる将棋ですが、人生においては、先手は必勝ではないかと思います。
周りの状況を読み切り、状況に合わせて最適な手を打ちながら、一つひとつの出来事を願いの実現に向けて対応します。
対局相手は、エゴまみれの自分です。
これは、大変強敵ではありますが、戦い甲斐のある相手です。
この戦いに勝つためには、将棋道を極めようと歩まれる羽生9段の生き方に通じるものがあると強く感じる出来事を体験しました。
羽生9段は、指揮者 小林研一郎さんとの対談の中で、
「睡眠はすごく大事です。単に長く寝れば、いいというのではなく、しっかりと休息を取ることで体も休まるし、気持ちも切り替わる。これがなかなか難しいんです。」
と、語っています。
自分の体と心の労りの大切さを語られています。
私の体験は、まさにこれが必勝につながるという体験でした。
2ヶ月を超える長い病院での生活を終えて、実家に帰ってきた父の介護が、始まりました。
私は、毎日夜9時には床について睡眠時間を確保するように心がけています。
この2ヶ月余りは、実家から離れて自宅で充実した睡眠をとる事ができました。
今回は、以前よりも父の状態が悪くなって帰ってくるので、環境が変わり、上手く対応できるか不安を抱えながらの介護の始まりでした。
実家でもいつものように9時には就寝をしました。
父が11時半頃に起き上がり、トイレに行く気配で起きる事になり、介護をした後に、また寝ました。
それでも、ありがたい事にいつもの起床時刻には、目を覚ます事ができました。(これまで目覚まし時計は、使った事はありません。)
これには、自分の「身体」に感謝の気持ちで一杯になりました。
睡眠を大事にして日々の生活を送り、習慣として身体に染みついていた起床時刻が少々の変化にも揺れる事なく、いつものように起動したのです。
まさに先手必勝です。
「身体」を労り、日々の生活リズムを崩さないで過ごしてきた事が、ここで役に立ったと思いました。
身体に感謝しながら、このコラムを書いています。
就寝場所が変わっても、状況が変わっても、私の意思に従って働き続けている「身体」があるからこそ、毎日平穏に生活できるのだと思います。
これからも続く長い人生を支えてくれる大切な「身体」です。そして、介護も続きます。
酷使しなければならない事もありますが、「身体」を労りつつ、先手必勝を心がけ、頑張って生きていこうと思いました。