スランプを乗り越える
共通理解したはずなのに出された資料の内容が共通理解した内容と違っていたので、びっくりしました。
私の解釈が、違っていたかと思って別の人に確認しましたが、私の間違いではなかったと確認でき、一安心しました。
この時、人は、「自分の都合のいいように解釈している。」と改めて知らされました。
それと同時に、共通理解の難しさにも気づきました。
私たちは、言葉を使って共通理解を図りますが、この言葉自体、人によって捉え方が、異なります。
例えば、「富士山」という言葉をイメージした時、新幹線からよく見る富士山を思い浮かべる人もいれば、テレビ中継され上空からの富士山を思い浮かべる人もいれば、葛飾北斎が描いた富嶽百景の富士山を描く人もいます。
それぞれの異なる体験をもとに作り出された富士山の中から1つ選んで、会話の中で私たちは、「富士山」を使います。
会話は、多くの言葉を組み立てて作られているので、一つ一つの言葉のイメージが異なれば、理解が異なるのは、当たり前と言えば当たり前です。
言葉だけのやり取りの場合、「伝えた内容」がそのまま相手に伝わるのではなく、「相手が受け取った内容」だけが伝わると考える事になります。
共通理解をするという事は、伝えた内容が、そのまま伝わる事と同じ事になります。
伝わった事が、そのまま伝わったか確認する事が必要になります。
それには、次の2つの方法があります。
1 伝えたい事が伝わっているか、話してもらう。
話の内容が、伝えたい内容と一致していれば、伝わったと解釈できます。
2 伝えたい内容にあった行動をしてもらう。
言葉は、体験から生まれてきているので、体験に戻す事になります。
「体験に戻す」とは、実際の姿となって見える行動で表す事になります。
伝えたい内容に合った行動と一致していれば、伝わったと解釈する事ができます。
今回の場合、共通理解した内容を2で確認した事になります。
日常生活では、言葉のやり取りで成り立っています。
例えば、
母親が、お願いをした後、子どもが思い通りに動いてくれなかった時に、
「なぜやってくれないの。」
「はっきり言ったでしょ。」
「言った通りにやってよ。」
などと、腹を立て、文句を言う事があります。
でも、「伝えた事は、思い通りには伝わらない。」と考えると、もしかすると、事前に「伝わったかどうか、確認していなかった。」かもしれません。
事前に「伝わったか、確認」をすれば、思い通りに動かない事に腹を立てずに済むかもしれません。
「伝えた事が、そのまま相手に伝わる」と言う事は、思い込みで、事実ではなさそうです。
むしろ「伝えた事が、そのまま伝わる事はない。」と考えた方がよいかもしれません。