言動に責任を取る
ある会議を進めるに当たって、何をどのように進めてよいのかわからないと相談を受けました。
話を聞いていると、初めて行う会議のため、見本がないので、参考にする材料が見つからない事がわかりました。
新しい事を始める上で、大切にしたいことは、目標や目的だとわかっていても、その意識がなければ、気づかないことがあります。
自らの意思でやると決めていなければ、特にその傾向が強く現れます。
ここで思い出すのが、以前この場で取り上げた 「レンガ職人の話です。
ある旅人が、旅の途中で次々と出会った3にんのレンガ職人に「ここで一体何をしているのですか?」と問うた時、仕事に向かう考えの違いが、仕事への取り組みの違いに現れているという話です。
レンガ職人A. (険しい顔をしてレンガを積んでいる)
「何って、見ればわかるだろう。レンガ積みに決まってるだろ。朝から晩まで、俺はここでレンガを摘まなきゃいけないのさ。暑い日も寒い日も、風の強い日も、一日レンガ積みさ。腰は痛くなるし、手はこの通り。」
レンガ職人B. (先程の男ほどの男のように辛そうに見えなかった)
「俺はね。ここで大きな壁を作っているんだよ。この仕事のおかげで俺は家族を養っていけるんだ。ここでは、家族を養っていく仕事を見つけるのが、大変なんだ。ここでこうやって仕事があるから家族全員が食べていくことに困らない。大変なんていったら、バチが当たるよ。」
レンガ職人C (楽しそうにレンガを積んでいる)
「俺かい?歴史に残る偉大な大聖堂を造っているんだ。ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだぜ!素晴らしいだろう!」
今回の場合は、レンガ職人Aの状態に近い感じがしました。
ただし、レンガ職人とは異なり、何とかしたいという意欲や責任感が伝わってきます。
この時問われるのは、相談者ではなく、この意欲や責任感に応えるリーダーとしての私の姿勢になります。
私は、リーダーの姿勢として、
・軸を曲げない「強さ」
・相手を包んだり、活かしたりする「優しさ」
・関係を円滑に作り上げる「ユーモア」
が必要だと思います。
そして、その時々の相手の状態に合わせた適切な対応が必要だと思います。
対応の仕方について、次の3つを考えています。
1 現在の状況をつかみ、寄り添う「保護者としての対応」
2 過去の叡智を生かした支援を行う「達成者としての対応」
3 未来を共に築く創造力を一緒に磨く「チームビルダーとしての対応」
今回の場合、私の中では、「強さ」と「チームビルダー」を大切にして取り組みました。
ただ、話が終わった後に、
「私には「ユーモア」や「保護者としての対応」が弱いなあ。」
と、後悔しました。
癖は、なかなか変えられないものです。
一度、この弱さと向き合ってみたいと思いました。