あなたは、消しゴムを上手く使っていますか?

須田敏男

須田敏男

テーマ:生き方

 綺麗な字を書きたいとの思いが強く、漢字ドリル1ページを終えるのに1時間程の時間を費やす子がいます。
 書いた文字が気に入らないと何度も消しゴムを使います。

 お手本を見ながら書く事を勧めていますが、これまで身に付けたやり方を変えることは、なかなか難しいようです。

 他の子の指導もあり、ずっと傍にいることができないので、目を離すと、また自分のやり方で進めています。

 癖は、意識しないとなかなか変わりません。

 失敗する原因に気づかなければ、何度も同じ失敗をすることになります。

 目標が高く、その目標に到達するための道筋(内容・方法)がわからないと、今の文字が気に入らないと言って消しゴムで文字を何度も消し続けるように、目標達成には多くの時間を費やすことになります。

 内容(何を)・・・・・・形、一画一画の長さや向き、一画の描き始めや描き終わり、バランス、文字の成り立ち、書き順など

 方法(どのように)・・・文字を書き残す、手本と比較する、過去に書いた文字と比較する、何度も繰り返す、よさやこつを学ぶ、美しい文字を観察する、文字の上達を評価するなど

 車の運転を習得するように文字1つでも学ぶ事は沢山あります。

 繰り返しながら、次第に上手くなり、新しい癖を身につけることになります。

 消しゴムを使う事は、ある意味、目標と照らし合わせた時に到達していない自分を否定する事になります。
 
 達成できない自分と向き合う事になります。

 日常生活に目を向けた時、こんな時、自分にはできないと諦める事やなかったことにして忘れることもかなり多いと思います。
 これは、消しゴムで綺麗に文字を消す事に似ています。

 消しゴムを使う事は、とても役に立ちます。
・成果を上げられなかった出来事を引きずらず、新しい気持ちで再挑戦する事ができます。
・消した跡に新しく挑戦する事をはめ込むことができます。
 過去を引きずらず、前向きに生きるために消しゴムを上手く使うことができれば、生きやすくなります。

 もっと消しゴムの使い方が、上手くなるといいなと思いながら、少しずつ形が整い、見やすくなった文字が書けるようになった彼に、
「見やすい字が書けるようになったね。」
と伝えました。

 きっと彼は、過去を引きずらず、新しい気持ちで再挑戦し続けているのだろうと思います。

 何度も消しゴムを使った跡が残るノートの文字を見ながら、「願いの強さが彼の文字を変たのだ。」と思い、赤鉛筆で◯をつけました。

 

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須田敏男
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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

須田敏男プロはぎふチャンが厳正なる審査をした登録専門家です

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