道を開く力
私は、畑で野菜を育てています。
ナスやピーマンの収穫が、そろそろ終わりに近づき、今は、大根の収穫になります。
家庭菜園のため、十分な知識もなく野菜の成長に合った土づくりが十分できているとは言えません。
そのため、うまく育ってくれるとは限りません。
種まきの時期がずれるだけでも、育ちが違います。
今回の大根は、初めて自家製の種から育てた大根になります。
昨年、放っておいた大根が1本ありました。
その大根が成長し、私は生まれて初めて大根の花を見ました。可愛らしい小さな花がたくさん咲きました。
この感動を伝えたくて、教室の子どもたちや近所の子どもたちに
「これ、何の花かわかる?」
「ヒントは、下の方。見るとわかるよ。」
と、声をかけました。
子どもたちは、
「大根?」
と、びっくりし、私同様初めて見る大根の花に感動していました。
その美しさを楽しみながら、実が出来て枯れるまで観察を続けました。実を見た事も初めてです。子どもたちにも房を取って渡しました。
房の中の小さな種を手に取って、観察している子どもたちの目の輝きは、私の野菜作りのエネルギーにもなります。
このように、自然の凄さを感じながら、野菜を作っています。
一番の感動は、ニラです。
畑のすみにニラが生えています。隣の家の方が育てていたニラの種が、私の畑に落ちて育ったものです。
何の世話もせず、いつのまにか育っています。
農家のようにきちんと管理された綺麗な畑ならば、決して育つ事がないのですが、雑草の始末が不十分な私の畑ならでの出来事です。
毎年、大葉も育ちます。種を蒔いていないにもかかわらず、自然に生えてきます。
里芋も自然生えのものもあります。
畑の管理が不十分だからこそ楽しめる空間があります。
大根の種も、管理の不十分さから生まれた産物です。
完璧な仕事をしたがる私ですが、こんな自然を目の前にすると、
神様から、
「不完全だから、いいんだよ。」
と、声をかけられている気分になります。
自然に感謝、感謝。
今日は、お隣さんからいただいた(?)丁度一食分になる自然生えのニラを収穫しようと思います。