最後に残るのは、ありがとう?
難題にぶつかり、四苦八苦しながら、精一杯宿題に取り組む子どもの姿を見ていると、つい応援したくなります。
そんな時、「どこに問題があり、何がわかれば(できれば)、この難局を乗り越えるのか」を一緒に探ります。
考えてみると、子どもに限らず、誰もが目の前に現れた問題を解決し、乗り越えようとしています。
不思議なことに、目の前に現れる問題は、その時の自分の状態に合った問題が現れているようです。
そして、目の前に現れた問題の解決の邪魔をしているのが、その時、現れてくる「感情」のように思います。
宿題に取り組む子どもが、
「こんな問題、解けるわけない。」
「もう、時間がないのに!」
「できないと、お母さんに、叱られる。」
「まだしなければならない事が、沢山あるのにどうしよう。」
などと、不安や不満を抱えながら、この難題に向かっている時には、問題の意味も、考える道筋も理解できず、パニックになっている感じがします。
正に「感情」に頭が汚染されている感じです。
コロナ禍で、不安や不満を抱えながら、目の前の難局に立ち向かっている私たちのようです。
冷静さを取り戻すためには、少々時間が必要です。
冷静さを取り戻した子どもは、集中力が増し、見えなかった問題が見えてきたり、自分の至らなさに気付いたりし、問題解決の糸口が、次第に明らかになって来ました。
そして、自分の思い込みに気づき、新たな取り組みを始めた時に、難題が解決できました。
難題を乗り越えた時の子どもの笑顔をみるとたまらなく嬉しくなります。
そして、「なんだ、こんなことだったんだ。」と振り返る姿をみるとき、成長した子どもにホッとします。
この一連の流れは、私たちにも共通するものだと思いました。
この「感情に振り回されない冷静さ」が、問題解決の近道のように思います。
不安や不満は拭い去ることはできないと、一旦諦め、不安や不満を脇に起き、冷静になる自分を作り出します。
そして、事実を冷静に見つめ、「どこに問題があるのか」、「何がわかれば(できれば)、この問題が解決するのか」を探ってみます。
この時、問題解決の糸口は、自分の中にあります。
問題が、外にあるのではなく、自分の中にある事に気づけば、問題解決が早くなります。しかし、自分の外にあると考えているうちは、問題解決に時間がかかります。
(自分を変えることの方が、外を変えるよりも変えやすいからです。)
(でも、内よりも外の問題にしたくなる私たち人間です。それは、内を見て自分を責めたくなるのを避けるためです。)
冷静に自分を見つめると、いろんな自分を発見できます。
・欲張っている自分が問題を複雑にしているかもしれません。
・世間体を気にする自分が、問題を歪めているのかもしれません。
・至らない自分を責めて、問題を停滞させているのかもしれません。
冷静さを取り戻し、事実を眺め、新た取り組みを始める糸口を発見する事ができれば、今までとは異なる動きをし始める事ができそうです。
私には、難題を解決した子どもの生き方と、ウイズコロナに向かって、歩みを変化させた方の生き方が、重なります。
感情に振り回されていませんか?
冷静に事実をとらえていますか?
と、自分に問いかけてみたいものです。