災害が起きる前に
日頃から良好な関係にある相手が、思わぬ発言をし、その言葉に反応して、今まで築いた関係を壊す事になることがあります。
思わぬ言葉を聞いた時、
「今までの発言は、一体何だったのか。」
「あれは、嘘だったのか。」
「これでは、今まで築いた関係を続けるわけにはいかない。」
などと、次から次へと関係を崩す言葉が湧き上がってきます。
そして、次第に不信感が高まっていくのを感じます。
この一連の流れは、ごく自然に行われる心の動きだと思います。
しかし、よく考えてみると、これらは、きっかけとなった一言を元に、自分の中で全て作り上げられた想念になります。
相手が発した言葉に反応しただけです。
じっくりと発せられた言葉を受け止めて、
「何があったのだろう。」
「何が、この言葉を言わせたのだろう。」
「この言葉の意図は、何だろう。」
「この言葉を言わせた私に何か落ち度はなかったのだろうか。」などと、相手の立場を理解し、思いを巡らせると、不信感を抱く前にするべきことが、見えてきます。
発せられた言葉を補う情報を集め、言葉の裏にある本意を探る努力をし始めるのではないでしょうか。
表現された言葉の後ろには、沢山の事実が隠されています。
その事実を拾い出す作業をせずに、自分の中で想念を作り出していくと、せっかく築いてきた関係を崩すことにもなりかねません。
感情は、内から生み出されます。感情に流される前に、一旦立ち止まる事が必要です。
このときに役立つのが、深呼吸です。
感情が、湧き上がりそうになったら、深呼吸をします。
「ちょっと待って。」と感情にお願いするつもりで、深呼吸をします。
ほんの一瞬のこの対応が、人生を変えると言っても過言ではありません。
慣れていないので失敗する事も多いと思いますが、繰り返し挑戦することで、少しずつコツを掴むことができるようになります。
感情のコントロールは、呼吸を整えることから始まります。