お節介にならないために
知恵袋で見つけた、「質問「子どもと一緒に食事できます?」に 次のように答えました。
お子さんと食事を一緒にすることを大切になさっている故の質問だと思います。
お悩みの真意がわかりませんが、お悩みの解決の糸口になればと思い、回答させていただきます。
少子化が進み、共稼ぎ家庭が増えたために、孤食(個食)をするお子さんが増えています。 ある面、仕方がないことです。
もし、一緒に食事をする回数が少ないことを気にかけておられるようでしたら、回数が少なくなった分を質でカバーすることを提案します。
ここで申し上げる質とは、お子さんへのかけ言葉です。
日常生活の会話は、出来事にかかわる言葉が多く使われています。
例
「ご飯、食べなさい。」「今日、何があった?」「早くしなさい。」「後片付けもお願いね。」「終わったら歯磨きをして!」
これらは、「~した。」「~する。」ですから、行動レベルの言葉になります。
この言葉だけで日常生活は成り立ちますが、お子さんは、お母さんの愛情を感じる言葉として受け取ることはなかなかできません。
お母さんから愛情を感じるのは、お子さんの「話の内容」や「行動」への思いを込めた言葉です。
例
「~したの。すごいね。」「よく頑張ったね。」「できるようになったの?すごい。」「あなたの考え方はいいね。」「あなたは、優しい子だね。」「賢いね。」「よく気づけたね。」「いいね。」「大丈夫。」「そんなあなたが好きだよ。」
などが愛情を感じる言葉になります。
ここで、言葉のレベルを示します。
アイデンティティレベル・・・・・お子さん自身、お子さんの役割・
立場など 信念・価値観レベル・・・考えたこと、思ったこと
能力レベル・・・・・・・・・・・できたこと、できること
行動レベル・・・・・・・・・・・すること、したこと、したいこと
上位レベルになるほど、体全体で受け取る感覚になります。
(下位→上位=体の一部→体全体)・・・・これは脳の働きの違いによるものです。
お母さんの愛情を体全体で受け取るためには、上位レベルを評価する言葉を取り入れることになります。
食事の時に「褒められた」、「認められた」という感覚をお子さんがもてば、お母さんの愛情を感じることができます。
回数は少なくても、質が高くなったことになります。(回数を質でカバーしたことになります。)
ちなみに 例に挙げた言葉のレベルは次のようになります。
「~したの。すごいね。」「よく頑張ったね。」・・・ 行動レベル
「できるようになったの。すごい。」・・・・・・・・ 能力レベル
「あなたの考えはいいね。」「よく気づけたね。」・・ 信念・価値観レベル
「あなたは、優しい子だね。」「そんなあなたが好きだよ。」・・・ アイデンティティレベル
「賢いね。」「いいね。」「大丈夫だよ。」・・・・いろいろなレベルで使えます。
逆に、叱ることもあると思います。「お前は馬鹿だ。」と叱られると体全体で受け止めることになります。(アイデンティティを否定されたことになります。)
その代わりに「馬鹿なことをしちゃだめ。」と叱れば、行動レベルを否定したことになるので、本人への影響が少なく、救われます。
さらに「失敗しても、あなたが好きだよ。」となれば、アイデンティティレベルの評価があるので、叱られても、お母さんからの愛情を感じます。
お子さんの言動に注意を払いながら、「レベルを上げるかけ言葉はないか。」と探しながら会話をすることが、質を上げることになります。慣れるまでは、意識的になり、ちょっと大変ですが、お子さんへの愛情を伝えるよい機会になりますので、ぜひご活用ください。
ご質問の回答にはなりませんが、参考にしていただければ、幸いです。