不登校と向き合う
今年の夏休みは、例年とは異なり、期間も短く、コロナ対策に追わる毎日です。
その中で一番気になるのは、勉強ではないでしょうか。
「勉強しなさい!」の言葉が、毎日飛び交っているかもしれません。
「勉強しなさい」・・・この言葉について考えてみます。
①この言葉は、かなり抽象的です。
お子さんが受け取った「勉強」と親が伝えたい「勉強」が一致していないとトラブルの原因になります。
「やったといったのに、やっていないじゃないの?」などと親子喧嘩になっては大変です。
それを避けるためには、夏の友、漢字・計算の練習、感想文などと具体的な学習内容を示して、例えば、「漢字練習は済んだ?」「感想文は書けた?」などの言葉かけの方が有効です。
②前提は「勉強をしない子?」
勉強をしてほしいとの親の願いはよくわかります。
でも、勉強をしなさいと言わなければ、勉強をしない子では、困ります。
本当は、どの子も「わかりたい」「できるようになりたい」と思っています。
もし、できていないとすれば、その原因を探らなければなりません。
ア、学習内容がわからない。
理解できるように支える。
イ、勉強の仕方がわからない。
見本を示したり、手伝ったりしながら、勉強の仕方を教える
ウ、遣り甲斐を感じていない。(楽しくない)
できたことを認め・励ます。(言葉や態度で示す)
エ、他にしたいことがあり、勉強時間を作れない。
計画を立てて生活できるように支える。
勉強ができていない結果だけを見るのではなく、子どもの姿や生活の様子を見ながら、探るしかありません。
できないと叱られると思っていると本当の事をなかなか口にはできません。できなくても、一緒に考えてくれる相談相手になることが問題解決の近道です。
③「勉強をする」という行動が示されているだけ
勉強をするという行動の裏には、「こんな能力を磨いてほしい。」とか、「こんな考えを身につけてほしい。」とは、「こんな人になってほしい。」という願いがあるはずです。
行動だけでなく、行動の裏にある親の真意が伝わらないまま「勉強しなさい。」を言い続けていると「叱られないために勉強する子」になる可能性が高くなります。
「こんな子になってほしいな。」とか「こんな力がつくよ。」「こんなことを考える立派な人になるね。」などと勉強することで得られる姿に夢や目標がもてるように言葉をかけると勉強の見方考え方が変わります。
④子どもの弱点をついていることはないか
親さんの心の状態は、大丈夫でしょうか。弱い立場の子どもを責めることでストレスを発散することがあっては大変です。
勉強は子どもが逃げられない事で苦手な事だとすれば、子どもを責めるとっておきの材料になります。勉強そのものへの関心というよりも、ストレス解消のための言葉かけならば、子どもにストレスが伝染します。
感情的になっていないか、心穏やかに接しようとしているか、自分を見つめながら、お子さんに関わることが必要です。
子どもと一緒に勉強を楽しめる雰囲気が、子どものやる気を育てます。
一緒にお子さんと成長する気持ちをもちながら、言葉をかけてみてください。