【事例】場に合わない強い不安を消化するステップ
*この記事は毎週火・金発行メルマガより転記*
自称、子どもの心の代弁者!
子育て感情トレーナーの高澤です。
GWはいかがお過ごしでしたか?
うちの会員さんたちからは
「一緒にいる時間が長かった分
イライラもケンカも多かった」
という報告が上ってました。
多少のイラつきは
付きものですからOKとしても、
中には怒りが度を越して
「どうしても受け入れられん!」
「許しがたい!」
なんて訴えも
過去にはありました。
たとえば・・・
「私の話を真剣に聞かないのを
絶対に許せない!」
「片付けするよう言っても
しないのがどうにも許せない!」
「したいことばっかりする
あの子は受け入れられない!」
などなど。
「イヤだな」
「イライラしちゃう」
レベルだとまあOKとしても、
「許せない!」までくると
怒りレベルがちょっと過剰。
暴言や暴力、人格否定などの
行動化を生むリスクがあるので
それOK!とは言えません。
だからといって
「怒りを我慢しよう!」
とか
「怒らない自分になろう!」
なんて精神論では
まずうまくいきません。
むしろ抑えた分
怒りのぶり返しによって
二倍、三倍の大爆発!!!
なんて目に見えてますよね。
ところでですね、
なんであることに対しては
イライラ程度で収まるのに、
別のあることに対しては
「許せない!」
にまで行っちゃうんでしょうか。
それはですね、
クライエントさんたちの
実際の声から垣間見えます。
その声とは、、、
・
・
・
/
私は◯◯だったのに、
なんであの子だけ!
\
ってやつ。
たとえば
「片付けないと
親にいつも怒られてた。
それがイヤだから
『我慢して』
私は片付けてた。
なのにうちの子は
全然片付けない!」
だとか
「親に甘えようとすると
『お姉ちゃんのくせに!』
といつも怒られてた。
だからいつも甘えたいのを
『我慢して』
いい子をやってた。
なのにうちの子は
すぐに甘えてくる!」
だとか
「親はしょっちゅう
思い込みで私を責めてた。
『違う!』って言いたかったけど
それやると10倍返しの暴言。
それが怖かったから
言いたいことをいつも
『我慢して』
飲み込んでた。
なのにうちの子は
言いたいことを
ポンポン言ってくる!」
だとか
「親は自分のことで手一杯で
いつも大変そうだった。
親が可哀想だったから
わがまま言いたくても
『我慢して』
訴えなかった。
それなのにうちの子は
親のことなんてお構いなしに
わがまま言ってくる!」
こんなわが子が、、、
/
許せない!!!
\
につながっているわけです。
あまりに不公平!
自分だけが損!
そんなの許容できない!
ってことです。
これ、
親子げんかと言うより
きょうだいげんかに近い。
なぜなら親が
「子ども時代の自分」
に戻っているから。
したがってこれは
子どもの課題ではなく、
親自身の子ども時代の
「未処理の感情」のテーマ。
その昔自分が
・イヤイヤ
・無理して
・我慢して
・抑え込んで
・飲み込んだ
感情と欲求。
この感情を消化し、
欲求を満たし直すことが
解決を意味します。
たとえば幼少期の私は
何かを怖がったりすると、
親きょうだいからいつも
怒鳴られ、責められ、嫌悪され、
嘲笑され、の日々でした。
特に
強い怒りに晒される
^^^^^^^^^^^^^^
のが一番怖かった私。
それが怖すぎるあまり、、、
・弱いのに「弱くないふり」
・怖いのに「怖くないふり」
をする癖が幼少期には
身についておりましたよ。
じゃないとそれこそまた
強烈な怒りに晒されるから。
自分の弱さとか怖がりとか
必死に抑え込んで我慢して
隠して生きていたんです。
隠し続けたお陰(?)で
自分でも自分のことを
・怖がらない
・弱くない(強い)
人間だと思い込んでいましたね。
そんな自分がずっと
やってきたことは結局
*人の怒りを引き出さないための努力
それ一択でした_| ̄|○
相手を「制圧できる」と判断すれば
・すぐにキレたり
・すぐにマウントしたり
相手を「制圧できない」と判断すれば
・最初から距離を取ったり
・目を合わせることを避けたり
あるいは全く別の戦略で
・怒りとは正反対の承認や賞賛を
引き出すために過剰適応したり
・相手が物申せないよう理論武装したり
なんてことばっかり
やっていたわけです。
これ、
クタクタになりました_| ̄|○
でですね、
このシステムで生きていくと
非常に問題なんです。
自分が長いことずっと
・無理して
・ふりして
・我慢して
・抑え込んできた
ことをモロ出しでやる人が
この世界にはたくさんいる。
その最たる人こそ!
↓
↓
↓
\わが子!/
自分が必死に我慢して
抑え込んできた弱点を
(この例だと恐れや弱さ)
わが子は平気で見せてくる。
なんなら
言葉と行動で訴えてくる。
それは子どもらしさなのに
なぜかそれを見るたびに
腹が立ってしょうがない。
それをやってるのが
制圧困難な大人の他人なら
嫌だけど我慢して抑え込む。
だけどわが子は別。
余裕で制圧できるから。
わが子にだけは
怒りをぶつけることを許容し、
実際にぶつけていく。
時間が経って冷静になると
「過剰だった」と思うけど
この過剰覚醒を自分では
どうにも鎮めることができない。
自分でも気づいてないけど
そのとき心の内側で
起こっていることが、、、
「私はずっと我慢してきた!」
「なのにあの子は我慢せずモロ出し!」
「許さないわよ!!!」
の過剰反応ってわけですわ。
これって何かと言うと
=============
「許さない!」相手が
自分の未処理の感情の存在を
教えてくれたありがたい人
=============
ってことです。
未処理の感情は別名
*地雷*
^^^^^^
埋まっているので
気づかないけど
踏んじゃうと大爆発!
という厄介な代物です。
さてさて、
ここが大事な分岐点。
これからも
地雷を放置しておくのか。
そして地雷をモロ出しして
見せてくるわが子を
「許せん!」
と糾弾していくのか。
それとも、、、
①「許せない」と反応する
“それ“は自分がずっと我慢
してきた自分自身の一部なんだ!
と向き合い
②当時我慢するしかなかった
苦しい感情を聴いてくれる
安全な誰かに話して吐き出し
③本当は我慢したくなかった
当時の気持ちを受け入れていく
(=許す)
というステップを踏んで
未完了を消化していくのか。
もちろんおすすめは
後者です。
が、一人で向き合うのは
かなり厳しいテーマですから、
信頼できる他者や支援者と共に
やっていくことをお勧めします。
とはいえ自分だけでも
①わが子の「許せない!」
部分を具体化する
↓
②その部分を我慢・禁止する
に至ったルーツを探索する
↓
③我慢せざるを得なかった
当時の自分に慈悲をかける
あたりはやってみても
いいのではないかと思います。
安全第一!を旗印に
無理のない範囲で
自分助けをやってみては
いかがでしょうか。
この課題が終われば
「わが子のこれが許せん!」
なんて消えてなくなりますよ♪