幸せ家族にあって機能不全家族にない○○○
アダルトチルドレンという
言葉をここでも度々紹介してきました。
元来この言葉は
ACOA(adult children of alcoholics)
アルコール依存症者のいる家で育った人たち
を指していました。
現在では
機能不全家族で育った人たち
を指す言葉に拡がっています。
機能不全家族と呼ばれる環境で育ち、
さまざまな生きづらさを抱えた人たちが
アダルトチルドレンです。
そしてそれは「依存症」という
一見特別と思われがちな家庭でだけ
起こるものではありません。
今日のYahoo!ニュースの記事に
『家族依存症』
という言葉が載っていました。
その記事の一部をそのまま引用します。
↓
↓
「家族依存症」とは
たとえば、母親が子どもに父親の愚痴をこぼすことは、それほど珍しくないだろう。夫婦の問題は夫婦で解決すべきなのに、子どもがよい聞き手だった場合、セックスレス、夫や自分の不倫、離婚願望など、際限なく話してしまう。
家族なんだから、ちょっとくらい愚痴を聞いてくれてもいいじゃないとか、うちの子どもは優しいから嫌がらずに聞いてくれると思う人もいるだろう。それでは、配偶者の愚痴を垂れ流すことの有害性をご存じだろうか。
アルコール依存症の父親のように、片方の親が問題を抱えていて、夫として父親としての役目を果たせない家庭では、母親が子どもを愚痴の聞き役にしてしまうことはよくあり、子どもは母親のプラケーター(慰め役)として成長する。家庭とは人間関係の基本を学ぶところであるので、このような家庭で育つと、子どもは誰かを慰めることが自分の存在意義だと思いこんでしまう。
その結果、いくつになっても親以外の人間関係に目を向けず、親のそばにいて慰め続けたり、反対に慰めが必要な問題のある人とばかり交際するようになってしまう。「誰の問題か」をはっきりさせないことが、子どもの将来にも影響しかねないことはもっと知られていい事実だろう。
どこの家庭にもあるような
こんなありふれた関わりが、
子どもたちを生涯に渡って
苦しめる可能性が高いことは
あまり知られていません。
ですが実際には、
家族間であっても必須の
「境界線」
が曖昧な環境で育ったことで、、、
*人と対等な関係を築けない
*不完全な自分を許容できない
*自分で感情をなだめられない
*自分の心が欲するものがわからない
*自分を優先することが困難
などの影響を受けた人は
数多く存在します。
それこそが
アダルトチルドレンです。
「どこの家庭でもやってるでしょ?」
と見なされがちなこと。
たとえば
・子どもの前で夫婦ゲンカ
・子どもにパートナーの愚痴を垂れ流す
・子どもに仕事の悩みを聞いてもらう
・子どもが言うこと聞かないと癇癪
etc.
これが子どもの生きづらさに
直結していることは驚くほど
知られていないのです。
特にパートナーの愚痴なんて
決して聞かせるべきではありません。
愚痴を言う人も言われる人も
どっちもその子にとっては
親なのですから。
「かわいそうな側」の味方に
ついてくれているからといって、
それは子どもの幸せに1ミリも寄与しません。
過保護も、
過干渉も、
甘やかしも、
条件付きの愛情も、
いずれも
『優しい虐待』
と呼ばれていますが、
この
愚痴の聞き役を負わせること
も間違いなく
優しい虐待に入ります。
だけどこんな話をすると
時にこうも言われます。
「子どもは黙って聴いてくれる」
「イヤだと言ったことない」
「大丈夫と言ってくれる」
そりゃそうです。
だって子どもは
親のことが大好きだし、
とても心配だから。
だけどこれは本来
親が子どもにしてあげるべきこと。
まるで正反対です。
この逆転を
●愛の逆流
と呼びます。
愛の逆流はその時点では
何の問題もないように見えても、
先々でわが子を生きづらくする
ハイリスク要因です。
そして
ここがターニングポイント。
今は大丈夫だからと
同じ関わりを続けていくか。
それとも
気づいた今から変えていくか。
もし後者を選ぶなら、
まず自分を調えることが最優先です。
*自分で自分をなだめる
*子どもから愛を「もらう」のではなく「与える」
*大人同士の問題を子どもの世界に持ち込まない
*自力解決が無理なら解決を手伝ってくれる「大人」の力を借りる
余談ですが、
私は不登校の悩みの相談を
受けたときに真っ先に言う言葉が
「まず夫婦仲を調整してください」
なんです。
なぜ?
両親が不仲だと
家庭はエネルギーを貯める
安全基地ではなく、
正反対の
エネルギーを奪う場所。
学校に行けない子は
エネルギー不足に陥っているのに、
わが家でまで減らされた日にゃ
余計動けなくなること確定ですから。
家庭の空気は
親が作っています。
だからまず私たち親が
自分を調えることが最優先です。
自分が苦しいからと言って
子どもを濫用してはいけない。
とても厳しいですが、
愛するわが子の幸せのためには
外せない大切な視点です。
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