悩み「実の親だけど頼れない」
こんにちは。高澤です。
今回のテーマは
*「自分の子育ては合っているのか?今のやり方で大丈夫なのか?間違っていたらどうしよう…」
といった不安の解消です。
その不安は、、、
①自分を不安にさせている要因を知り
②それを解消する方法を実践する
、、、ことで軽減することができます。
それをもう少し詳しくお伝えします。
子育ての「不」のアンケートで見えたもの
当所では「子育て応援セミナー」というものを毎月開催しておりましたが、コロナ禍でそれも開けず、半年以上お休みしています。
終息の兆しも見えないため、オンラインセミナーに切り替えるべく、周りの子育て中のママさんたちに、、、
*どんな「不」で困っていますか?
(不=不安、不満、不快)
*どんな情報があると「不」の解決の助けになりますか?
、、、といったことを最近お尋ねしているところです。
(セミナーの材料集めです)
いただいている回答の多くにあるひとつの共通点が見えました。それが今回のタイトルの
【私の子育てはこれで合っているのか?】
という不安でした。
確かに不安があると、落ち着いて子育てできません。そのままではとてもしんどいですね。
三つ子の魂百までなんて言葉のせいもあってでしょうか、自分の子育てが「正しいのか否か」を不安に感じている方は、確かに相談場面でもかなりの多数派です。
(だからこそ相談に来られている、とも言えますが)
ではなにがそこまでの不安を感じさせているのでしょうか?
不安を膨らませるものは「想像」
「もし自分の子育てのやり方が間違っていたら…」
この不安は
「将来子どもが〇〇になったらどうしよう」
という想定によって起こります。
〇〇に入るものはネガティブな未来ばかりです。
・周りから嫌われたら
・周りに迷惑をかけたら
・出来がよくなかったら
・人になじめず孤立したら
・周りから悪く扱われたら
etc.
こんな未来を想像すると、確かにとっても不安になります。こんな未来は訪れてほしくないですから。
それが嫌すぎるから
「ちゃんと子育てしたい!」
そう思いますよね。
ではこういった不安を作り出している「想像」はどこからやってきたのでしょうか?
不安の原因
これまでの相談場面では次の4つの影響が特に目立っていました。
①心の余裕が持てない環境下にある
②親の自己肯定感の問題
③子どものニーズを知らない
④親の不安傾向が高い
したがって子育ての不安はこの4つをクリアできれば解消できるということになります。ではそれを順にみていきましょう。
余裕が持てない環境
本来落ち着いて子育てできればなんてことはないことでも、
●子育てならぬ「孤」育て
●パートナーの理解・協力の不足
●援助資源の乏しさ
といった環境に置かれていると、心の余裕を保つことはとても難しくなります。
余裕が失わると、人は時に「よくない」と分かっていてもそれをやってしまうことがあるものです。子育てでいえば不適切養育がそれにあたります。
しかし時間を置き、冷静さを取り戻した途端、後悔の念に苛まれる。そして浮かぶ
「悪い影響を与えていたらどうしよう…」
これがまた不安を再生産。まさに悪循環です。
親の自己肯定感の問題
親の自己肯定感が低いと、「子どもには私みたいになってほしくない!」がどうしても強まります。
すると子育てが「べき」「ねばならない」と教条主義的になりがちです。
しかしそれは
◎ありのままのわが子
を見ていません。
見ているのは
●理想のわが子
です。
これは子どもにとっては「ありのままの自分の否定」を意味します。
常に理想を押し付けられることになるため、「子どもらしさ」「その子らしさ」が花開くことは難しくなってしまうのです。
子どものニーズを知らない
子育てとは、子どもの育ちに欠かせない「ニーズ」を提供すること、と言うことができます。
ニーズ(NEED)は「ほしい」「したい」のWANTではありません。
たとえば、私たちはお酒やコーヒーがなくても生きていくことができますが、「水」自体がなくなってしまうと生きていくことができません。
前者がWANT、後者がNEEDです。WANTは後回しにしても支障がありませんが、NEEDを後回しにすると支障が出てしまいます。
しかし私たちは子育てにとって大切なNEEDを知らないまま子育てをせざるを得ません。家庭でも学校でも「正しい子育て」なんて誰も教わってきていないからです。
私たちはそんな大切なことを知らずに親業をこなしているのです。それでは指針の持ちようもなく、子育てがブレブレになってしまうことはやむを得ないのではないでしょうか。
親の不安傾向の強さ
子育てに限らず、ネガティブな想像をする傾向が高いと、必然的に不安感情に苛まれることが多くなってしまいます。
なぜなら、不安という感情は「ネガティブな未来予期(想像)」が作り出すものだからです。
不安傾向が高ければ、その分落ち着いて子育てすることが難しくなります。
その結果、子育ての目的が
●親の不安を消す
に陥ることが少なくありません。
しかしこれが出口のない悪循環を招きます。
スタート)ネガティブな未来を予期する
↓
不安を感じる
↓
取り除くための行動を選ぶ
↓
子どもが思うように変わると一瞬落ち着く
↓
しかし不安は現実ではなく「想像」が作り出す。また次の想像がほどなく湧いてくる
↓
スタートに戻る
この悪循環にハマってしまうと、子育ての目的が
【親の不安を消すこと】
に入れ替わってしまいます。
そこには
「刹那的な親の安心」はあっても、
残念ながら「わが子のよりよい未来」は想定されていないのです。
以上、子育ての不安を作り出す可能性の高い4つの原因をお伝えしてきました。
最後に、この4つを解消するために何があるといいかをお伝えします。
心の余裕が持てない環境下にあるとき
必要なものは「実際に助けになる」資源です。
・パートナーだったら
・親だったら
「助けてくれるのが当然」と思い込んでいると、助けにならない資源を求め続けるという行為がやめられず、かえって疲弊するばかりです。
近しい人間だからといって、必ずしも助けになるとは限りませんよね。むしろそうならないことも多いのではないでしょうか。
したがって今の自分の助けになる資源を活用することが必要です。
たとえば
・助けを買って出てくれる友人・知人
・行政によるサポート
・子育てを支援する機関や団体
子育てはひとりでできるものではありません。必要なことは
*借りることができる手を片っ端から借りること
命を育てるという難事業に取り組んでいるのですから、自信をもって人の手を借りてください。
子どものニーズを知る
子どもは衣食住だけでは育ちません。それで命を長らえることはできても、それだけでは情緒は育ちません。
子どもの育ちに欠かせない、特に大切なニーズは次の3つです。
①安全とつながりが保たれていること
②勇気づけてもらえること
③ネガティブ感情を受容してもらえること
これらを欠いた子育てでは子どものニーズは満たされません。それが時に先々の生きづらさにつながっていくこともあるのです。
子育ての方向性に迷ったら、先の3つだけは死守するために、次の信念を子どもに根付かせる工夫をしてみてください。
*「ここは安全」「守ってもらえる」
*「ちゃんと愛されている」「受け入れてもらえる」
*「自分は自分であっていい」「自分には力がある」
*「感情は表現していい」「自分の気持ちを大切にしていい」
「子どもがこういったことを信じられるようになるために、親の私にできることは何だろう?」と考え、『今の自分』にできる小さな一歩に取り組んでみてください。
子どもの心はお菓子やおもちゃやゲームでは満たされません。大切なのは【愛着】です。愛着が育ったその先で、自分も他者もこの世界も信頼できるようになっていくものです。
親の自己肯定感の問題の解決
子育ての不安を軽減するのみならず、子どもの自己肯定感を高めたいのであれば、まずは親自身のそれを高める(育てなおす)ことは大切です。
そのためにはまずとにもかくにも
★セルフケア
です。
自分を落ち着かせてくれる、いい感じにしてくれる、ほっと一息つける、心地よさをもたらしてくれるものをたくさん自分に与えてあげましょう。
ひとつひとつは小さくてOKです。大切なことは「質より量」です。
背伸びしたり、子育てに協力しない夫に心の中で「ばーかばーか」と言ってみたり、寝る前10分は好きな動画を観たり、月や星を見上げたり、好きな香りをかいだり。。。
とにかく
*小さいものを
*たくさん
活用しましょう。
それで足りないときは、自分を苦しめる考え(信念)を見直す必要があることが少なくありません。とはいえそれは心理療法の領域になるため、自力だけで変えることは難しい側面も多々です。
しかし、自力で、今からでもできることはあります。
それは、
*自分を理想の自分から引き算で見ることをやめる
理想の自分から今の自分を見てしまうと、どんな人もマイナスになってしまいます。それではっぱをかけて頑張らせる、という考えもあるかもしれませんが、そのやり方ではいつか燃え尽きに至るかもしれません。
そうなったら元も子もないですよね。
だったら、到底理想からは程遠い自分に対して、慈しみの目を向けてほしいのです。
たとえば
「私はちゃんとできていない」と思って苦しいとき。
「そんなことない!ちゃんとやれている!」と無理やりポジティブに行こうとしてもうまくいきません。本音がそう思ってくれないからです。
そんなときは
「確かにちゃんとできていないかもしれない。ほかの人みたいにうまくやれていないかもしれない。でも今日の自分にできる精一杯はやった。今日はそれで充分。ひとまずそういうことにしておこう」
人は皆不完全な生き物です。それが自然です。無理して完全に近づこうとする必要はありません。
その日一日を、その瞬間瞬間の自分にできる最善さえ尽くせば、私たちはそれでOKなのです。
自分を責めれば責めるほど、かえって子育てへの気力や希望は失われるばかりです。どうかその日一日「自分にできること」をやっている自分をねぎらってあげてください。
不安傾向の強さを和らげる
繰り返しになりますが、不安を作り出しているものはいつだって
●ネガティブな未来予期(想像)
です。
したがってこの想像を
①書き換える
②手放す
のいずれかによって不安を和らげることが可能です。
今回はちょっと趣向を変えて、ここまで読んでくださっているあなたに宿題を出させてください。
上記の①「書き換える」は、
*認知行動療法
というキーワードで検索してみてください。
不安を自分でも軽くできる情報が手に入ると思いますよ。
②の「手放す」は、近年猛烈に広がった
*マインドフルネス
というキーワードで検索してみてください。
最近はネットの時代ですね。どちらも無料で有益な情報が得られると思いますよ。
マインドフルネスに至っては動画もたくさんありますので、いろいろ検索してみてください。そして合ったものが見つかったら、1日5分からでいいので取り組んでみることをお勧めします。
さいごに
今回は自分でもびっくりするほどの長文になっていました。ここまでお読みくださったことに感謝いたします。ありがとうございます<(_ _)>
子育ては大変で大切なかかわりです。
だからひとりでは難しいですし、多くの手を借りることが必要です。
たくさんの手を借りながら、
子どものニーズを満たしてあげながら、
親の自分にゆるしを与えながら、
否定的な未来想像を「希望ある未来」に書き換えていく。
こういったことを行きつ戻りつしつつ、子育てが進んでいくといいですね。
これを書いている私自身の子育ても七転び八起き全開です。しょっちゅうやらかします。でもそれでいいんです。そこから学んでやり直せばいいだけですから。
わが子という大切な命を一緒に転びながら育てていきましょう^^
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追伸、
ここまで読んでくださったあなたの
●子育てで困っている「不」
を教えていただけたら助かります。
子育てに関して
①どんなことが「不安」か?
それがどうなれば「安心」できるか?
②どんな「不満」があるか?
それがどうなれば「満足」するか?
③どんな「不快」があるか?
それがどうなれば「快適」か?
いただいたご意見をオンラインセミナーに反映させていきますので、お力添え頂ければ幸いです。